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映画とか漫画とか似顔絵とか

【邦画】『ファーストミッション』ネタバレ感想レビュー--熱意だけでは完成しえない技術の結晶が詰まったアクションの連続

映画の冒頭で、「古の時代から船橋の血を守ってきた一族の末裔であるヒーロー兄妹」がいて、「バイオテロを企てている悪の組織」を早急に倒さないといけない、といった大袈裟なハッタリによる舞台設定が説明される。

【邦画】『ホリック xxxHOLiC』ネタバレ感想レビュー--蜷川実花監督の過剰な自意識とCLAMP漫画の持ち味は相性が悪いのではないか

蜷川実花監督の自意識の高さは、今さら説明するまでもないであろう。原作に対するリスペクトなんて微塵も無く、自分がかっこいいと思っている極彩色のヴィジュアル表現をするための踏み台としか考えていない。

【雑記】『アタック25 Next』の予選会で落選した反省の弁

『アタック25 Next』の予選会に向けた対策の話。

【邦画】『味噌カレー牛乳ラーメンってめぇ~の?』ネタバレ感想レビュー--これがサブカルだというのなら、一刻も早くサブカルは死んでくれ

東京・下北沢の古着屋の前。突如として話しかけてきた女子高校生は「今、パンツを履いていないんです。スースーなんです」と訴えてくる。なぜ今ノーパンで下北沢にいるのか、彼女の長い長い回想が始まる。

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『やがて海へと届く』『階段の先には踊り場がある』『香川1区』

最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『女子高生に殺されたい』ネタバレ感想レビュー--すべての要素がフラットな作品では、誰しもが己の欲望を公表せずにはいられなくなる

あらすじを一言で説明すると、「女子高生に殺されたい」という願望を持つ高校教師がいて、意中の相手に殺してもらえるような最適な環境を作ろうと綿密な計画を練る話である。本当に、ただそれだけなのだ。

【邦画】最近読んだ小説感想レビュー--『黒牢城』『同志少女よ、敵を撃て』『僕が答える君の謎解き2 その肩を抱く覚悟』

最近読んだ小説3作の短文レビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『映画 おそ松さん』ネタバレ感想レビュー--これは英勉監督の集大成であり、魂の叫びである

本作の主演であるSnow Manのファンと、アニメ『おそ松さん』のファンは、別に重なっているわけではない。映画で見せるべきがSnow Manであれば、そのためだけに利用される『おそ松さん』は不憫な扱いにされるのが道理だ。

【邦画】『KAPPEI カッペイ』ネタバレ感想レビュー--コロナ禍を完全無視しておいて「平和な世の中」を前提とする欺瞞

1999年に世界は滅亡するというノストラダムスの大予言を信じて、来たるべき乱世の救世主となるべく幼き頃から孤島に隔離されて、日々の特訓により鍛え上げられた勝平(演:伊藤英明)ら「終末の戦士」たち。だが、時は2022年。

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『愛なのに』『ムーンライト・ダイナー』『CODE-D 魔女たちの消えた家』

最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『ウェディング・ハイ』ネタバレ感想レビュー--バカリズムの持ち味は「伏線を駆使した構成の妙」ではない

まずは、式を行う前までの準備に明け暮れる新郎新婦を追った前日譚が、尺のおおよそ3~4割を占める。ここで、式当日の展開のための伏線をいくつか張るとともに、テーブルクロスなどの色決めとか誰を招待するしないかとか、披露宴の準備にありがちな光景を…

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『麻希のいる世界』『牛首村』『グッバイ、ドン・グリーズ!』

最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『余命10年』ネタバレ感想レビュー--藤井道人監督の職人気質による手腕が、難病モノに潜む禍々しさを抉りだしていた

劇中で主人公が本を出すことになる出版社の名前が文芸社だったので何事かと思ったが、この映画の原作である小説は文芸社から出版されていたのであった。

【TV】『さんまのお笑い向上委員会』2022/02/27--明石家さんまのアナクロな女性観に潜む厄介な問題

TV

ネットニュースでも話題になった、フジテレビを3月で退社予定の久慈暁子アナウンサーが収録中に泣いてしまった放送である。久慈アナが泣いたのは、お笑いコンビの鬼越トマホークによる「喧嘩ネタ」で、「お前が辞めてもフジテレビはダメージ無いからな」と…

【邦画】『Ribbon』ネタバレ感想レビュー--のん監督が目論む"被害者意識"からの脱却と、その先にある表現

時は2020年、美大4年生の浅川いつか(演:のん)は、卒業制作のために描いていた油絵のキャンパスを抱えて、大学から家路につく。コロナ禍のために卒業制作展が中止となり、持ち帰るしかなくなったのだ。

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『嘘喰い』『サイキッカーZ』

最近観た邦画2作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『君が落とした青空』ネタバレ感想レビュー--このカップル、男のほうに問題の9割があるのに、なんでタイムリープの試練を受けるのは女なのか?

ある1日を何度も繰り返しては、恋人がトラックに轢かれる展開をどうにかして回避しようとする、毎度おなじみの話である。主人公の成長がタイムリープを抜け出すための試練となっており、その成長の過程をメインで見せたいのだろう。

【TV】『あらびき団 ゴールデンSP』2022/02/12--菅野美穂の奥底から垣間見える何か

TV

菅野美穂が、先週土曜放送の『あらびき団 ゴールデンSP』のスペシャルゲストとして出演していた。菅野美穂は昔から『あらびき団』の熱狂的なファンだという。

【邦画】『ちょっと思い出しただけ』ネタバレ感想レビュー--なぜ今、「過去の恋愛に折り合いをつける」ブームが起きているのか?

映画『ちょっと思い出しただけ』は2021年7月26日から始まり、ある男女の何気ない日常が様子が描かれる。その次は2020年、さらにその次は2019年と、1年ごとに遡っては、その年の7月26日の様子が並べられる構成だ。

【邦画監督】三木聡監督作品レビュー--『大怪獣のあとしまつ』に残されていた作家性とは

『大怪獣のあとしまつ』だけで判断してほしくないので、三木聡監督による7作品のレビューを書きました。

【邦画】『鈴木さん』ネタバレ感想レビュー--TVで封じられた未婚イジリに堂々と対応する、いとうあさこの本領発揮

映画『鈴木さん』は、いとうあさこが主演のディストピア作品である。現人神の「カミサマ」を国家元首とする某国の小さな町。そこでは、45歳以上の未婚者は市民権を失って町から出ていくという条例が、市民投票によって施行された。

【TV】『スクール革命! 13年目で初のゴールデン特番』2022/01/28---凪のような番組の中に違和感なく溶け込む内村光良の才能

TV

視聴していて、なぜだか不思議な感覚になった。その理由を考えると、クイズを出題しているVTRが長く、実は放送時間のほとんどを占めているのである。

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『ノイズ』『さがす』『桃源郷的娘』

最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『Pure Japanese』ネタバレ感想レビュー--ディーン・フジオカのナルシシズムを否定する行為もまた、ナルシシズムなのである

ディーン・フジオカが企画・プロデュース・主演を務めたバイオレンスアクションである。主導権が完全にある以上、ディーン・フジオカの純然たる思いが本作に反映されているとして間違いないであろう。

【TV】『ダウンタウンDX』2022/1/20---モグライダーが『M-1グランプリ』で披露したネタの異常性

TV

さて、昨年の『M-1グランプリ』ではトップバッターであったモグライダーである。『ダウンタウンDX』に出演してネタの作り方をトークしていたが、それを聞いて『M-1グランプリ』で披露した漫才ネタの違和感が腑に落ちた。

【邦画】『真夜中乙女戦争』ネタバレ感想レビュー--『ファイト・クラブ』から現実社会そのものを省く、内省的にもほどがある二宮健監督の作家性

指摘するのすら恥ずかしくなるくらい、『ファイトクラブ』である。本作『真夜中乙女戦争』を鑑賞後、改めて『ファイトクラブ』を観返してみたのだが、オマージュなんてレベルでは済まされない露骨な真似事が多くて驚いた。

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『POP!』『明け方の若者たち』『静謐と夕暮』『ポプラン』

最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『コンフィデンスマンJP 英雄編』ネタバレ感想レビュー--昨今の没入感至上主義に対するアンチテーゼなのかもしれない

いつの間にやら、我々の住むこの世界は没入感至上主義となってしまったらしい。今や、映画の価値は没入感があるかどうかで決められてしまう。そんなに偉いのか、没入感。

【TV】『ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅』2021/1/3---藤原紀香が「テレ東の旅番組の女性ゲスト」のポジションにすんなり納まる驚き

TV

『ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅』は、スマホを使用せずに公共交通機関だけで旅を行う番組である。太川陽介率いる路線バスチームと、村井美樹率いる鉄道チームが、それぞれ指定された交通機関のみで、指定されたチェックポイントを巡ってゴールを目指す対…

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『スパゲティコード・ラブ』『彼女が好きなものは』『成れの果て』『フラ・フラダンス』

最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。