映画‗邦画
世界で最も多くリメイクされた映画としてギネスに載っているイタリア映画の日本版リメイク。年に一度のパーティーに集まった3組の夫婦と1人の独身男が、「夫婦の中に秘密があっていのか」という話の流れで全員のスマホを見せることになる。
原作は「週刊少年マガジン」に連載中の4コマ漫画。好意を持っている女性が周囲に多数いるが朴念仁な主人公の男子高校生だけが気づいていないという、よくあるハーレム状況の中で、時に度を越えたシモネタによるオチが繰り返される。マンネリも10年続ければ…
2015年にインターネットで生配信された、棋士vsコンピューターの将棋の対局から着想を得たフィクションで、その旨は冒頭の字幕でも示される。
最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
千葉にあるローカル鉄道の銚子電鉄が、変電所の修繕工事の資金調達のために制作した映画。当初の映画公開は2019年の夏頃だったはずだが、延期を重ねた末に、2020年の年末にやっと公開された。そのおかげで、タイトルのパロディも「今それかよ」と一周回って…
最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
金曜日昼間のTOHOシネマズ日比谷。ロビーに着いた段階で「平日にしては人が多いな」とは感じたが、TCXを備えたスクリーン5に入ったところ、397席あるうちの8割以上が埋まっていて驚いた。前方と両端には空席があるものの、体感としては満席に近い。ほぼ女…
最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
インタビューを読む限り、芸能人監督にありがちな「映画監督という肩書が欲しい」みたいな承認欲求が池田エライザにはあるわけではなく、「新しいことにチャレンジしたい」という純粋な気持ちが大きいようだ。おそらく本心だと思うのだが、これはこれで厄介…
最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
高校生の花蓮(演:石井杏奈)は、たまに幼い頃の記憶の断片が脳内に現れ、意識を失って倒れたりしている。そんな中、修学旅行で韓国に行くために必要となった戸籍謄本の記載を見たところ、実は自分は今の両親と血が繋がっておらず、4歳の時に養子として家…
東京郊外で暮らす笹谷一家だが、父・修二(演:いとうせいこう)の借金によって大豪邸を手放すことになり、引っ越し作業を進めている。娘・あかね(演:小川未祐)は生気の抜けた表情の父に愛想をつかして「今日、パーティーをします」とTwitterに投稿する。…
北海道釧路市の山中にある小さなラブホテル「ホテルローヤル」の内外で起こる様々な人間模様が繰り広げられる物語。原作は桜木紫乃による連作短編集で、繋がりはあるが基本的に別個のエピソードである個々の短編を、ホテル経営者夫婦の一人娘・田中雅代(演…
『人狼ゲーム デスゲームの運営人』は、いつものように集められて生死をかけた人狼ゲームを強制させられる高校生の様子と、その様子を別室で監視している運営側の様子が、並行して進む。高校生が9人と少なくルールも複雑ではないし、さらには運営側の会話に…
最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
今週末(2020年11月13日)に最新作が公開される映画『人狼ゲーム』シリーズの過去作をまとめて鑑賞したのだが、これが意外にも面白くて驚いたからである。特に熊坂出監督による最初の2作は、日本のサスペンスホラー映画としては刮目すべき作品だ。
就職面接では59社連続不採用のフリーター・伊藤雷(演:伊藤健太郎)は、日雇いバイトで製薬会社が主催する「源氏物語と疾患展」の設営を手伝う。そこで源氏物語に登場する光源氏の兄・春宮の不遇ぶりを知り、京大の医学部に受かった弟に格差を感じている自…
小さな出版社に勤める直実(演:多部未華子)は、両親が急死したために叔父夫婦の経営するタワーマンションの39階の一室に住むことになる。白を基調とした室内で、壁には絵画なのかすら判別不能な芸術的な何かが並んで飾られ、部屋の真ん中には石を積んだよ…
とんかつ映画と言えば、川島雄三監督で森繁久彌と淡島千景が出演した『喜劇 とんかつ一代』が真っ先に思い浮かぶ。というか、他に出てこない。ボクは随分前に、今は亡き吉祥寺バウスシアターの爆音映画祭で『喜劇 とんかつ一代』を観ていて、正直なところ内…
ヴィレッジヴァンガードのアルバイト・杉下啓三(演:岡山天音)は、翌日のセールに向けてバイト仲間たちと和気あいあいと準備に取り掛かっていた。ところが徹夜作業中に通路で眠ってしまい、目が覚めるとサブカルの排除された世界に変貌していた。
最近観た邦画2作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
2020年は、世界史のうえでも特異点のような年であり、従ってどんなめちゃくちゃが起きても構わないし、むしろ痛快だと感じてしまうわけである。TVアニメの劇場版がひとつのシネコンで1日40回上映なんてのも、そのひとつであろう。平時であれば蛮行だと非難さ…
最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
本作『星の子』では、芦田愛菜はカルト宗教にハマる両親を持つ中学生・林ちひろを演じている。原作は中学生の目から見た世界が一人称で書かれており、映画でも基本的に同じだ。そのためカルト宗教も、幼い頃から当たり前のように存在する日常の一部として扱…
大前提として、良質な作品である。トランス女性(生まれた時の性別が男性で、女性へと性別が越境した人)を主人公として、現在の日本社会における問題提起の側面もしっかりと抑えたうえで、半強制的に共同生活することになった少女と邂逅していくヒューマン…
昨年、『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』という映画があった。松重豊と北川景子が年の差夫婦を演じ、長年かけて不妊治療に挑む様子を描いたヒューマンドラマで、全国のシネコンで公開された。これが、デリケートな話題を普遍性のある物語にした傑作で、個人的に…
『妖怪人間ベム』のDVD-BOXを担当する広告代理店の社員・新田康介(森崎ウィン)は、当時のスポンサーからNGを出されたという幻の最終回を見てしまう。これが断片的な線画が無秩序に連なったドラッグムービーで、ベラが最後に言ったセリフ(音声は入っていな…
借金取りに追われる蒼山(中村倫也)は、突然現れた黄色いツナギの男(山中聡)に助けられる。男に「居場所を用意してやる」と言われてバスに乗っていると、謎の施設に辿り着く。フェンスで仕切られて外には出られないものの中での生活が保障されている施設…
ホラーが苦手だ。って書くと誤解を誘うわけだが、創り手の仕掛ける恐怖が苦手ってわけではなく(平気でもないけど)、ホラーというジャンルにおける不文律を受け入れられないことが多々あるのである。個人的な話をすると、いわゆる本格と呼ばれるミステリ小…
大学の新入生・田畑楓(吉沢亮)は、世界平和をマジで願うヤバい女・秋好琴乃(杉咲花)との2人だけで、秘密結社サークル「モアイ」を結成する。しかし3年後、「モアイ」は社会人との交流に精を出す意識高い系の就活サークルに変貌していた。この世界から…