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【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『スパイの妻 劇場版』『みをつくし料理帖』

最近観た邦画2作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画/アニメ】『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』ネタバレあり感想レビュー--キャラの輪郭線を強調して複数レイヤーの世界だと割り切る斬新な手法

2020年は、世界史のうえでも特異点のような年であり、従ってどんなめちゃくちゃが起きても構わないし、むしろ痛快だと感じてしまうわけである。TVアニメの劇場版がひとつのシネコンで1日40回上映なんてのも、そのひとつであろう。平時であれば蛮行だと非難さ…

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『望み』『生きちゃった』『小説の神様 君としか描けない物語』

最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『星の子』ネタバレあり感想レビュー--どうにでも解釈できる曖昧なラストは、大森立嗣監督の"逃げ"だろうか

本作『星の子』では、芦田愛菜はカルト宗教にハマる両親を持つ中学生・林ちひろを演じている。原作は中学生の目から見た世界が一人称で書かれており、映画でも基本的に同じだ。そのためカルト宗教も、幼い頃から当たり前のように存在する日常の一部として扱…

【邦画】『ミッドナイトスワン』ネタバレあり感想レビュー--トランスジェンダーへの問題提起すら霞ませる、衝撃的過ぎるサブの話

大前提として、良質な作品である。トランス女性(生まれた時の性別が男性で、女性へと性別が越境した人)を主人公として、現在の日本社会における問題提起の側面もしっかりと抑えたうえで、半強制的に共同生活することになった少女と邂逅していくヒューマン…

【邦画】『Daughters』ネタバレあり感想レビュー--三吉彩花の主演作ですら無かったことにされる、話題の超大作が公開されたときのネット風潮

昨年、『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』という映画があった。松重豊と北川景子が年の差夫婦を演じ、長年かけて不妊治療に挑む様子を描いたヒューマンドラマで、全国のシネコンで公開された。これが、デリケートな話題を普遍性のある物語にした傑作で、個人的に…

【邦画】『妖怪人間ベラ』ネタバレあり感想レビュー--森崎ウィンの怪演が盛り上げるホラーならではの高揚感

『妖怪人間ベム』のDVD-BOXを担当する広告代理店の社員・新田康介(森崎ウィン)は、当時のスポンサーからNGを出されたという幻の最終回を見てしまう。これが断片的な線画が無秩序に連なったドラッグムービーで、ベラが最後に言ったセリフ(音声は入っていな…

【邦画】『人数の町』ネタバレあり感想レビュー--中村倫也ファンの方々は、捻くれた変な映画ばかり観る羽目になっているが、満足しているのだろうか。

借金取りに追われる蒼山(中村倫也)は、突然現れた黄色いツナギの男(山中聡)に助けられる。男に「居場所を用意してやる」と言われてバスに乗っていると、謎の施設に辿り着く。フェンスで仕切られて外には出られないものの中での生活が保障されている施設…

【邦画】『事故物件 恐い間取り』ネタバレあり感想レビュー--唐突に人を轢くトラックがよく映画に登場するけど、トラックを野生動物だと思っているのか?

ホラーが苦手だ。って書くと誤解を誘うわけだが、創り手の仕掛ける恐怖が苦手ってわけではなく(平気でもないけど)、ホラーというジャンルにおける不文律を受け入れられないことが多々あるのである。個人的な話をすると、いわゆる本格と呼ばれるミステリ小…

【邦画】『青くて痛くて脆い』ネタバレあり感想レビュー--原作にはない「主人公以外の視点」が共感性の邪魔をする

大学の新入生・田畑楓(吉沢亮)は、世界平和をマジで願うヤバい女・秋好琴乃(杉咲花)との2人だけで、秘密結社サークル「モアイ」を結成する。しかし3年後、「モアイ」は社会人との交流に精を出す意識高い系の就活サークルに変貌していた。この世界から…

【邦画】『君が世界のはじまり』ネタバレあり感想レビュー--「どこにでもある郊外」と、大阪という個性の強い土地との相性の悪さ

まず、お断り。今回の文章は、自分が映画『君が世界のはじまり』になぜハマれなかったのかを考えたものです。閉塞した郊外でもがく若者の話は大好物で、普段なら本作も絶賛しておかしくないのに、なぜか心情を掻き立てられることが無かったので、なぜかと考…

【邦画/ドキュ】『はりぼて』ネタバレあり感想レビュー--この世界は、どこまで行っても喜劇なのだ

時は2016年。富山市議会で議員報酬を月10万円以上も引き上げる条例案が可決される。市民の反発を買う一方、地元のテレビ局・チューリップテレビは、報酬等審議会の議事録と政務活動費の支出伝票を公開請求して取り寄せる。活動記録と伝票をひたすら突き合わ…

【YouTube】小松菜奈カルトクイズを公開しました

小松菜奈カルトクイズをYouTubeに公開しました。調子に乗って映像・画像問題を6問も作ってしまいました。途中で使用している映像や画像に関しては、自分としては著作権法上の引用の範囲だと捉えていますが、YouTube側の判断で削除される可能性もありますの…

【邦画】『弱虫ペダル』感想レビュー--約7割が自転車を漕いでいるシーンの中で物語を構築する大変さ

晴れて高校に入学したアニメオタクの小野田坂道(永瀬廉)は、念願のアニメ研究会に入ろうとするも、人数が足りないので廃部になったとの掲示を見て、学校の廊下でひとり叫び膝から崩れ落ちる。現実世界で実際に「膝から崩れ落ちる」人はいないわけで、フィ…

【邦画】『ぐらんぶる』感想レビュー--長期連載しているギャグ漫画を実写映画化したときに発生する問題点と、その解決法とは

ギャグ漫画を実写映画化するときに、必ずぶち当たる問題がある。ギャグとはいえ、長く連載を続けていると、ちょっと感動できるようなエピソードも混じってくる。特に印象的だと神回とか呼ばれて、ファンの間では語り草になったり。で、そんな大切なエピソー…

【邦画】『いけいけ!バカオンナ ~我が道を行け~』感想レビュー--2010年から現在に至る10年間の話なのに時代性や時間経過への配慮が皆無ではカタルシスは生まれない

話の骨格自体は悪くないのである。未読だが、おそらく鈴木由美子(『白鳥麗子でございます』の人)の原作漫画がよくできているのであろう。見栄っ張りで自尊心の強い"バカオンナ"の20代の半生を追った物語。原作はバブル期が舞台だが、映画では2010年から現…

【邦画】『コンフィデンスマンJP プリンセス編』感想レビュー--「どうせ嘘なんでしょ」と穿った気持ちで観るように強制される映画は、果たして楽しいのか

前作『コンフィデンスマンJP ロマンス編』を観た時に、全てがコントロールされた物語は果たして面白いのか、考え込んでしまった。予定外のことは何も起こっておらず、あらゆる事象はダー子(長澤まさみ)の手中で思い通りに操作されていると、最後に種明かし…

【YouTube】松岡茉優カルトクイズを公開しました

松岡茉優カルトクイズをYouTubeに公開しました。前回の橋本環奈よりは難易度を下げています。途中で使用している映像や画像に関しては、自分としては著作権法上の引用の範囲だと捉えていますが、YouTube側の判断で削除される可能性もありますので、ご了承く…

【邦画】『劇場版 ひみつ×戦士 ファントミラージュ! 映画になってちょーだいします』感想レビュー--黒沢なる苗字の映画監督を貶めるのは、三池隆史監督の狙いなのか天然なのか

鬼才・三池隆史監督が、東映ヤクザ映画を現代にアップデートさせた傑作『初恋』の次に世に出した作品ならば、絶対に抑えておかなければいけないはずである。それが、中学生のガールズ戦士を主人公としたテレビ東京の子供向け特撮番組の映画版であったとして…

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『ドロステのはてで僕ら』『一度も撃ってません』『クソみたいな映画』『河童の女』

最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『劇場』感想レビュー--観た人が自分語りをしたくなってしまう共感搾取装置も必要である

映画『劇場』は、観れば誰もが語りたくて仕方なくなる作品である。小劇団に関わった経験があったり、知人に売れない劇団関係者がいれば、登場人物の属性と絡めて実体験を誰かに披露したくなるだろう。そうでなくとも、肥大した自意識によって醜態をさらす主…

【邦画】『私がモテてどうすんだ』感想レビュー--逆ハーレム状態ながら恋もせず欲望に正直なままのヒロインは現代的である

少女漫画が原作の映画『私がモテてどうすんだ』は、太った腐女子オタクの女子高生が急に激ヤセして超絶美人になったためにイケメンどもが寄り付いてくるという、設定だけ抜き出したらルッキズムの極みのような酷い話に思える。実際、冒頭からしばらくは、ル…

【YouTube】映画クイズ「ジャンル:宮崎駿」を公開しました

映画クイズ「ジャンル:宮崎駿」をYouTubeに公開しました。初級レベルの簡単な問題ばかり揃えました。

【邦画】『のぼる小寺さん』感想レビュー--気づき、見つめて、近づこうとするだけで、青春は充実する

監督:古厩智之/脚本:吉田玲子/原作:珈琲配給:ビターズ・エンド/上映時間:101分/公開:2020年7月3日出演:工藤遥、伊藤健太郎、鈴木仁、吉川愛、小野花梨、両角周、田中偉登、中村里帆、小林且弥 注意:文中で直接的なネタバレはしていませんが、軽…

【邦画】『MOTHER マザー』感想レビュー--大森立嗣と長澤まさみの自意識がぶつかり合って粉々になった残骸

改めて映画を振り返ってみると、印象的なシーンが何も思い出せない。現代日本の暗部を抉り出した重厚な物語のはずなのに、心に突き刺さるものがひとつもないのはなぜなのか。いや、阿部サダヲが急に謎のダンスを踊るシーンとかは記憶の片隅に残っているが、…

【邦画】『水曜日が消えた』感想レビュー--SFの難題に果敢にも挑戦した意欲には敬意を払うが…

レビューを書くのに躊躇する作品である。いや、粗を探してひとつづつ文句をつけていけば、いくらでも筆が進むのだ。だが、「じゃあ、おまえが指摘した欠点を解決する脚本に書き直せ」と言い返されると、これが非常に難しい。意欲的なテーマに果敢にも挑戦し…

【YouTube】橋本環奈カルトクイズを公開しました

橋本環奈カルトクイズをYouTubeに公開しました。『カルトQ』を意識した問題となっております。

【邦画】『HERO ~2020~』感想レビュー--舞台劇を映画に近づけようとすればするほど舞台劇特有のアラが目立ってしまうジレンマ

元は舞台劇で、散りばめられた伏線が次第に回収していくタイプのコメディである。舞台劇の原作を舞台劇みたいな映画にする意味の是非については以前から触れてきたが、本作の場合は「映画であること」へのこだわりはあるのだろう。ロケ場所の数やカメラワー…

【邦画】『いつくしみふかき』感想レビュー--シリアスな演技をするほどコメディになる渡辺いっけいの稀有な才能

舞台は信州の小さな集落。産気づいた女性・加代子(平栗あつみ)のいる病院に集まる、その女性の両親と兄(小林英樹)。だが肝心の夫・広志(渡辺いっけい)が来ていない。兄が自宅まで呼びに戻ると、広志はちょうど妻の実家の金を盗もうとしていて、さらに…

【邦画】『あなたにふさわしい』感想レビュー--「2組の夫婦が軽井沢の別荘で5日間を過ごす」という設定が理解できない不甲斐なさ

どうしよう。自分には、この映画を理解することができない。そんな経験は、特に自主制作の邦画では毎度のことだが、今回は理解できない原因が作品ではなく自分にあるのがハッキリしている。それがつらい。