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【邦画/アニメ】『映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活』--「子供に媚びない」と「子供を無視する」のは違う

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監督:ウシロシンジ/原案&脚本:日野晃博/原作:レベルファイブ/アニメーション制作:オー・エル・エム
配給:東宝/公開:2017年12月16日/上映時間:94分
出演:上白石萌音、千葉雄大、田村睦心、関智一、黒田崇矢、野沢雅子

 

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56点
「妖怪ウォッチ」についてはゲームもアニメも全く知らず、本作がファーストコンタクトであったため、理解が追い付いてこなかった。どうやらこれは本編の30年後の世界らしい。妖怪たちの見た目もボクが漠然と知っている姿とはかけ離れていて、ウィスパーも可愛げのない見た目だし(しばらくウィスパーだって気づかなかった)、ジバニャンなんて巨大化したうえに凶悪な顔で、罪もないトラックを破壊していた。

妖怪ウォッチ DX妖怪ウォッチオーガ

妖怪ウォッチ DX妖怪ウォッチオーガ

 

 

ところがこれ、この映画で初めて出てきた設定らしいのだ。劇場では未就学~小学校低学年くらいが主な客層だったのだが、予備知識もなくいきなり悪役みたいなジバニャンを見せられていたのか。主人公となる人間たちも新キャラクターらしい。えっと、こんな初物だらけで、「妖怪ウォッチ」を楽しみにしている子供たち、物語に入っていけるのか?

大体、30年後という設定をすんなり受け入れられるのだろうか。子供からしたら、遠すぎて実感の湧かない未来だと思うが。主人公が中学生というのも、年齢が上過ぎて感情移入しづらい気もするし。まあ、自分の周りにこれくらいの年の子供がいないので、想像ではあるのだが。自分が子供の頃も、主人公が中学生のアニメとか見てたか。なら、いいか。

ただ、映画の冒頭で「浮き輪も何も持たずいきなり川に飛び込んで、溺れている子供を助ける」というシーンを子供たちに見せるのはいかがなものか。それは溺れる人を助けるうえで絶対にやってはいけないことなのだが。この行為を「善行」として子供の頭にインプットさせるのは非常に危険だ。

そもそも今の子供にとって「妖怪ウォッチ」がどう捉えられているのかも不明なのだが(すでに、懐かしのゲームくらいになっているのか?)、劇場で観たことで確実にわかったことが一つある。この映画で行われているギャグ(主にダジャレ)は、子供に一切ウケていない。執事と羊と間違えるギャグとかあるが(しかも何度も)、小学校低学年における執事という言葉の認知度ってどれくらいなんだろう。

そして鬼太郎である。夢のコラボと言ってもいい。ただ、その価値がわかるのは、本作のメインのターゲットである子供ではなく、付き添いの大人のほうだ。いや別に、『クレヨンしんちゃん』の例もあるし、付き添いの大人に視線を向けることで子供向けアニメが名作になることもあるよ。でも、鬼太郎は物語のメインストーリーと関係のないゲスト扱いだ。しかも、鬼太郎を出すためだけにわざわざ話が横道にそれている。これじゃ大人は満足しないし、子供は「誰、この人たち」で終わるだろう。

この話、ジバニャンがたいして活躍しなかったりとか、全体的に観ている子供たちを放ったらかしにしている。子供向け商品がヒットする法則の一つに「子供に媚びない」というのはあるが、それは子供を無視することとは別だと思うが。

それにしても、鬼太郎の声が完全にアイデンティティ田島にしか聞こえなかったのは、野沢雅子からしたら迷惑千万な話であろう。というか、野沢雅子はキャラクターごとに全く違う声で演じていると思っていたのだが、孫悟空と鬼太郎ってほぼ同じ声だったんだな。あと、目玉おやじは正式にあの声になったのか。友蔵と同じ人だが。

 

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