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【洋画】『エスケイプ・フロム・トゥモロー』--ディズニーに喧嘩売ってやったよ、ハハッ

単刀直入に言うと、「ディズニーに喧嘩売ってやったよ、ハハッ」という映画である。アメリカのディズニーワールドで無許可でゲリラ撮影を行い、セックスに吐瀉物にスプラッタといったディズニーとはかけ離れた要素をふんだんに取り入れている。いや別にこの映画はそれだけではないのだが、それにしてもディズニーってそもそも何なのかと考えてしまった。

 

世界で最も著作権にうるさく、パロディにするのは命がけと言われ、ネガティブに触れることさえタブーとされるディズニー。都市伝説というには世間での信じ込まれてる度合いが強い。

 

別にディズニーをパロディにした作品は、いくらでも散見される。たしかに大半は「タブーに触れてるぜ、すげえだろ」というものだが。ディズニーに限らず、「タブーに触れる」と「面白い」は本来は全く別なはずだが、ごっちゃにしている例も目につく。「ザ・ニュースペーパー」とかさ。タブーに触れてるけどつまらないものって、けっこうあるからなあ。タブーに触れていることをことさら強調して、面白いかどうかの判断を意図的にごまかしていることも多い。

 

あ、本作がつまらないというわけではなく、むしろディズニーという概念が何たるかまで切り込んでいる傑作だと思います。見て損はない。気分は悪くなるかもしれないけど(なんせ、反ディズニーの要素で塗り固められているから)。単体の映画としても文芸的に素晴らしいし、ディズニーワールドでのゲリラ撮影も必然として行われている作品なので、ほかの「タブーに触れてるぜ、すげえだろ」的な安直なものとは一線を画していることは強調しておきます。

 

で、話を戻すと、ディズニーって本当にタブーなのか。具体的な権利関係の話って、小学校のプールを塗りつぶさせた件(これは事実らしい。ソースはココ)くらいしか知らない。「クイズマジックアカデミー」(ゲームセンターにあるオンラインのクイズゲーム)で、ディズニーに関する問題だけ全く出ないとか、そういう小さい話ならあるんだけど。パンフレットの田中辰雄さんの寄稿によると、ディズニーの法務担当者が試写で観たあとに、黙って握手(誰となのか書いてないが)してその場を去ったという。客観的に見て、この作品を著作権侵害とかで訴えて、たとえ勝訴したとしても得るものより失うもののほうが多そうだもんな。ほかと同じように、ディズニーも割と常識的な判断してるんじゃないだろうか。

 

ディズニー著作権の話題って、やっぱり世間が勝手に大げさにしている気がする。ネタとして、そっちのほうが面白いし。ネット時代では、事実よりも正義よりも、ネタになるかどうかが一番重要な要素だからねえ。

 

ちなみに、パンフレットのキャスト紹介のところで、エリオット(主人公の息子)だけ一切触れられてなかったのが気になる。何かディズニーとは別に問題が発生しているんでしょうか、ハハッ。

 

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ウォルト・ディズニー