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【邦画/アニメ】『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』--4000人の死者に囚われたまま、これからも見続けよう

映画 アニメ

f:id:yagan:20170223222924j:plain監督:伊藤智彦/脚本:伊藤智彦、川原礫/アニメーション制作:A-1 Pictures
配給:アニプレックス/公開:2017年2月18日/上映時間:119分
出演:松岡禎丞、戸松遥、神田沙也加、井上芳雄、鹿賀丈史

 

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60点
まずはボクが『ソードアート・オンライン』にどの程度触れているかを説明しないといけないか。川原礫による小説は未読だが、TVアニメは全て見ている。といっても、ほぼハマることはなかった。アニメ第1話の最後に出てきた「このあと1ヶ月で2000人が死亡した」とかいうテロップに相当引いて、「これはついていけないなあ」と思ったまま今に至るのである。ついていってるけど。ゲームの世界に閉じ込められるというのは珍しい設定でもないけれど、その状況を作り出すために「フルフェイス型のコントローラーが脱げなくなってゲームの世界に閉じ込められ、無理に脱がそうとすると電子レンジの要領で頭を破壊されて死ぬ」という末恐ろしい肉付けをしていた。いきなり日常の全てを奪われて新しい世界で生きろと強制されるわけだ。想像するだけで恐怖である。

ゲームの上手い奴はめちゃくちゃモテるということで、トッププレイヤーである主人公キリトの周りには常に女の子がいる。ゲーム内でできた恋人(アスナ)とは正当なイチャイチャを繰り広げつつ、周囲の女の子達が突きつけてくる叶わぬ恋心にも無意識に対処する。こんなリア充ぶりを延々と見せつけられ続けるのが『ソードアート・オンライン』なのだが、「でも2000人が死んでるんだよなあ」というのが頭をよぎるたび、どうにも楽しめなくなる。ちなみにキリトたちがゲームの世界から抜け出した時点で死者は4000人になっている。一人の人間が殺した数としては異常だ。

で、今回の劇場版を観たのだが、ボクは間違っていないんじゃないかと考え直した。というか、大量の死者が発生したことを頭の片隅に残したたまま接するのが『ソードアート・オンライン』の正しい鑑賞法ではないかと悟った。どういうことかというと、この物語、みんなとっくに日常に戻っているはずなのに、キリトたち「ゲームからの生還者」は、いつまでもそのことに囚われ続けているのだ。この劇場版だって、結局はあの時のゲームに囚われたままの人たちが起こしているわけだし。キリトは例によって戦いの場面で狂気の顔を見せるが、これだっていまだにその件に囚われているという表現だろう。

2016年はVR元年だと年末になって言われ始めていたが、本作における2026年では「VRはもう古い、これからはARだ」ということになっている。AR(拡張現実)とは、『ポケモンGO』のように現実の世界に仮想の設定を付け加えて新しい世界観を生み出すようなもの。言うなれば、VRが「仮想世界を現実に近づける」ということならば、ARは「現実を仮想世界に近づける」ということであろう。まあ先に言っておくと、今回の劇場版、この辺のことはあんまり本筋と関係ないけど。実際に体を動かして敵を倒さないといけないため最初は不慣れだったキリトが、途中で体力作りに励むシーンがある程度だ。あと、現実にある東京のいろんな場所が実名で登場するくらいか。なんか最近のアニメ映画では、やたら代々木体育館が出てくるのはなんなんだろう。ちなみに、おそらく史上初めて新国立競技場が登場した映画でもある。

まあ、茅場晶彦(4000人を死に至らしめた、最初の事件の首謀者)を本当の意味で倒さない限り、『ソードアート・オンライン』は終わりを迎えることはできないのだろうなあ。でも、話が進むにつれてどんどんと神格化されているので、倒すの不可能になっているが。キリトらと同じように、4000人の死者に囚われ続けたまま、これからも見続けよう。それしかない。

一連の『ソードアート・オンライン』の物語の中で最も好きなキャラクターは、いまだにサチである。キリトの目の前で敵にやられ、リアルでも死んでしまった不憫な少女。4000人の死者のうちの一人であり、『ソードアート・オンライン』という話の根幹を体現している存在である。劇場版ではプロローグにはちょっとだけ登場していたが、むりやりでもいいからラストのバトルにも参加して欲しかった。ユウキが出せたんだから、サチだって可能だったろう。

 

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