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【邦画】最近観た邦画レビュー--『あなたの微笑み』『メイヘムガールズ』

 

注意:直接的にラストには触れていませんが、未見の方はネタバレにご注意ください。

 

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『あなたの微笑み』
監督&脚本:リム・カーワイ
配給:Cinema Drifters/上映時間:103分/公開:2022年11月12日
出演:渡辺紘文、平山ひかる、尚玄、田中泰延、矢田部吉彦

渡辺紘文監督がほぼ本人そのままの役を演じ、日本各地のミニシアターを訪れては自分の作品をかけてもらうよう交渉する。実在するミニシアターの支配人たちによる、いきなり訪ねてきた胡散臭いやつを相手に邪険に扱うことのできず適当に流す感じが、現実とリンクしているようで可笑しみがある。ただこのミニシアター巡りのパートは、映画の後半であり、その他の部分は「ありがちなコメディ」の域を出ていない。「劇中に登場するミニシアター7つのうち3つが現在は閉館・休館している」という圧倒的に無慈悲な現実の前では、謎めいた美女ですら霞むほどに、虚構の力は何も対抗できていない。
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『メイヘムガールズ』
監督:藤田真一/脚本:なかやまえりか、藤田真一
配給:アルバトロス・フィルム/上映時間:98分/公開:2022年11月25日
出演:吉田美月喜、井頭愛海、神谷天音、菊地姫奈、木戸大聖、生稲晃子、大浦龍宇一、カンニング竹山

コロナ禍で鬱屈とした雰囲気の高校を舞台に、突然サイキック能力に目覚めた4人の女子高校生が騒動を巻き起こす。「主人公に対して執着が強くヤバ目の言動をする人物を差し置いて、主人公自身が闇落ちする」とか、「ほとんど見せ場が無いままサイキック能力が消える人物がいる」とか、脚本上での拙い点は多々見受けられる。だがそれを差し置いても、高層ビルに激突して車が宙を飛ぶような、予算はかかっていないが見栄えは大作と引けを取らないアクションバトルは必見。また、サイキック能力を(昨今では"JK"と称されるような)若者の一時的な特権として扱うのは面白い。
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