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【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『ルパン三世 THE FIRST』『ゴーストマスター』

最近観た邦画2作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

 

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『ルパン三世 THE FIRST』
監督&脚本:山崎貴/原作:モンキー・パンチ
配給:東宝/上映時間:93分/公開:2019年12月6日
出演:栗田貫一、小林清志、浪川大輔、沢城みゆき、山寺宏一、広瀬すず、吉田鋼太郎、藤原竜也

60点
人体をはじめとする有機的な形状の物体については、質感まで感じさせるほどの高度なクオリティを発揮し、その一点だけで3DCGのトップランナーを誇るには充分である。一方でメカニックな物体になると、派手なアクションを起こしても単調に感じられるので、山崎貴監督の技術的な課題はこちらにあるのかもしれない。
物語については、ちょっとやそっとのことでは『ルパン三世』という強固なフォーマットに取り込まれるのは当然で、本作も例外ではなかった。その中で、血縁関係を絶対的なものとする古い価値観が、山崎監督の作家性のような気がした。

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『ゴーストマスター』
監督:ヤング・ポール/脚本:楠野一郎、ヤング・ポール
配給:S・D・P/上映時間:90分/公開:2019年12月6日
出演:三浦貴大、成海璃子、板垣瑞生、永尾まりや、原嶋元久、寺中寿之、篠原信一、川瀬陽太、柴本幸、森下能幸、手塚とおる、麿赤兒

62点
第2回「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM」準グランプリ作品。いわゆる「映画愛」に溢れた作品だと巷では評判だが、いかにも「映画好きが撮るホラー」の定型パターンをなぞるあたりに、何かしらの打算を感じる。トビー・フーパーなどの名前を出すところとか。加えて、妙に話が説明的で、「映画愛」とはこういうものだと懇切丁寧に教わっているかのよう。もっとも、ここまで解りやすい脚本にしなければ、コンテストで評価されず、世に出ることも無かったのかもしれない。成海璃子の、低い重心で身体を固定してからの上半身によるアクションは惚れ惚れするので、その一瞬だけで満足ではあるのだが。
なお、これは蛇足だが、バラエティ番組のロケでよく使われる例の熱海の廃校。最近ではお馴染み過ぎて、映画に出てくると気が散ってしまう。撮影が便利なのは解るが、劇映画には不向きな気も。

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