ヤガンEX

映画とか漫画とか似顔絵とか

【洋画旧作】ベティ・デイヴィス出演3作品を観てみました

f:id:yagan:20191007212217p:plain
ベティ・デイヴィス
(Bette davis)
1908-1989

 

誰も知らない謎の邦画ばかり取り上げているブログが急にどうしたと思われるかもしれませんが、不朽の名作みたいなちゃんとした映画作品も観ていかないといけないなあと思っただけです。ほんと、古典作品の教養が全く無いんですよ。

で、名作を観ようにも何から手をつければいいのかも解らなかったのですが、たまたま丸一日空いていた先週の10月4日が「ハリウッドのファーストレディ」ことベティ・デイヴィスのちょうど没後30年だったので、とりあえず初回はこれでいいかと。U-NEXTに出演作が4作品あったので、既に観たことのある『ジェーンに何が起ったか?』を除く3本を一気に鑑賞してみました。ちなみに、『ジェーン~』以外で過去に観たことのあるベティ・デイヴィス出演作品は『ナイル殺人事件』だけです。

今回の3作+『ジェーン~』に共通して感じたのは、ベティ・デイヴィスは「自分が醜く見えることに躊躇が無い」ということ。悪女も狂人も老女も演じることができ、それでいてバイプレイヤーではなくトップスターって、なかなか異質な存在なのでは。

そんなわけで、3作についての簡単な感想です。本当に映画的教養が無いので、ズレたことを言っているかもしれませんが、ご容赦を。

 

スポンサードリンク
 

 

 『痴人の愛』(1934)
サマセット・モーム『人間の絆』をジョン・クロムウェル監督によって映画化。ベティ・デイヴィスは医学生の若者を誑かして人生を狂わす悪女役(そのため、役のなり手がなかなかいなかったらしい)という触れ込みだが、現在の感覚だとそれほど強烈なファム・ファタルというわけでもなく、むしろ「都合のいい男」扱いされている主人公がマヌケなだけに思える。ベティは首から上と目玉が常に揺れていて、そういう民芸品みたいだった。

-----

 

 『イヴの総て』(1950)
ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督による、ブロードウェイの舞台裏を描いた作品。ベティ・デイヴィスは、若き女優志望がのし上がるために利用される大女優を演じる。貫禄のあるふてぶてしさが圧巻で、やられ役なのに強固な存在感を最後まで保っているので、けっこう嫌な話のはずなのに後味の悪さがない。ちなみに、無名時代のマリリン・モンローがワンシーンだけ出演している。

-----

 

 『八月の鯨』(1987)
撮影時は79歳。姉妹役でリリアン・ギッシュと夢の競演を果たし、視力を失った老婆を演じる。ギッシュもだが、かつてのスター女優が老いた自分の姿をそのままスクリーンに登場させることに、単純に衝撃を受ける。物語自体はお婆ちゃん2人が喧嘩したり仲直りしたりしているだけなのだが、佇まいに妙な迫力があって、グイグイと引き込まれてしまう。監督はリンゼイ・アンダーソン。

-----

 

スポンサードリンク