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【映画駄話】『シャザム!』吹替監修の福田雄一を炎上させるのは、まだ早い

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4月19日から公開される『シャザム!』の吹替版の監修・演出が福田雄一だということで、軽く炎上しているらしい。

 福田雄一。映画好きを公言する少なくない人々が、この名前を目にしただけで身体が拒否反応を起こし、全身にじんましんができると言われている、あの福田雄一。邦画界を好き勝手に荒らしまくった挙句、洋画界にまで侵食してきた福田雄一。そりゃあ、これだけの騒ぎにもなるであろう。

福田雄一がここまで毛嫌いされているのは、多くの映画好きが彼の作品に触れたことで映画館で発狂しそうになった共通体験を持っているからである。そうなってしまう端的な理由は、福田雄一が観客のレベルを相当に低く見積もっている(つまり、客をナメている)からなのだが、その詳細については今回は置いておく。

 

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話を『シャザム!』吹替に戻そう。今回の炎上には、大きく2つの理由がある。

1.福田雄一の起用やプロではない声優のキャスティングが、話題先行のために行われている(と思われている)ため

2.福田雄一の発言が、『シャザム!』という作品に対して失礼なほど愛がないため

 

1は、つまり吹替そのものが映画の宣伝目的になっているんじゃねえのということだ。一般的な知名度のある人をキャスティング(福田雄一を含めて)することで、メディアで話題にしてもらおうという魂胆があるのでは、という疑念ゆえの批判である。

自論だが、映画において作品内容と宣伝活動の是非は切り離して考えるべきだと思っている。いくら酷い宣伝であっても、それによって作品の評価を上げ下げするのは、誰も幸せにならない不毛な行いだ。

なので、今回も「宣伝のことなんて気にするだけ損だ」と言い切りたいところだが、吹替となると話は変わってくる。なぜなら吹替は、映画館の中で上映される作品そのものであるから。CMやらイベントやらの外部で行われていることとはワケが違う。個人的には、ギリギリ邦題までは作品の中身とは別問題と捉えている(そのほうが平和だから)が、今回の場合は福田雄一が作品の中身にも関わっていると捉えなくてはならない。

なので『シャザム!』を評価するうえで、吹替監修をした福田雄一を無視することはできない。だからこそ、過去に痛い目にあわされた人々が、今もまた発狂しているのだろう。だが、声を上げるのは、実際に『シャザム!』吹替版を観てからでないといけない。今回もダメなはずだという決めつけは、相手に付け入る隙を与えてしまう。これまで駄作ばかり世に出してきた人が、急に傑作を産み出した例なんて、いくらでもあるし。公開前の現時点(2018/3/28現在)では、そんな奇跡を信じる段階だろう。

 

次に2だが、たとえば福田雄一は下記のような発言をしている。

 

≪ つまらなかったらどうしようと思ってました笑≫とは、別に『シャザム!』のファンでなくてもカチンとくる言い草ではある。過去のインタビューとか記者会見を見返してみても、この人は無意識のうちに周囲を見下して小馬鹿にする癖がある。そして、自分が気持ちよくなりたいがために、見下しても文句を言わず逆に喜んでくれたりしそうな人で周りを固めたりしている。まあ、友達にはなりたくないタイプだ。

だがしかし、性格に問題があったとしても、その人が産み出す作品は別物のはずだ。「ピエール瀧が出ているからって、作品は別物だから封印するな」と主張するのなら、同じように福田雄一がどんなイヤなヤツであろうと、それだけで彼の作品を否定してはいけない。それに、もっと酷いレベルの、他人を死に追いつめてしまうくらい人間的に問題のある巨匠監督だって、いくらでもいるわけだし。それでも『かぐや姫の物語』は傑作じゃないか。

もちろん、映画監督の思想性や人間的な部分が作品にも反映されるのも、いつものことである。福田雄一監督作品だって、人(主に観客)を見下す要素がふんだんに盛り込まれていたりする。でもそれは過去作の話だ。今度の『シャザム!』吹替も同じとは限らないではないか。もしかしたら、吹替監修という初めての立場だと急に才能が開花するかもしれないじゃないか。先ほどと同じで、作品を観ていないのに文句を言うことはできないのだ。

 

とにかく何が言いたいかというと、新潟で買ってきた「かんずり」っていう調味料を味噌汁に入れたら超ウマかったので、皆さんもぜひ試してみてくださいってことだ。

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