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【企画上映】「未体験ゾーンの映画たち2016」レビュー vol.1--『アメリカン・バーガー』『私はゴースト』『ライアー・ハウス』『タイム・トゥ・ラン』

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「未体験ゾーンの映画たち」が、今年も開催されている。様々な理由で日本で公開されていない海外の洋画をまとめて50本、約2ヶ月にわたって公開するイベントである。自然とB級のホラーやSFが多くなりがちで、特にこの手のジャンルには思わぬ掘り出し物が紛れていることがある。そんなわけでヒューマントラストシネマ渋谷(大阪のシネ・リーブル梅田でもやってます)に、年明けから何度も足を運んでいるわけです。で、今回はざっと観た感想を並べて書いていきます。

なお、今年からブログで紹介した映画とか小説には100点満点で点数をつけていこうかと思ってます。ボクの個人的な評価なので鵜呑みにしないほうがいいですが、まあ何かの参考になるかもしれません。「こいつが40点代をつけてる作品が、俺には面白い」とか「7の倍数がついた作品はクソヤバい」とか。

 

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『アメリカン・バーガー』
監督,脚本:ヨハン・ブルマンダー,ボニータ・ドレイク
配給:ブロートメディア・スタジオ/製作国:スウェーデン/上映時間:80分

60点
これぞB級ホラーコメディ。アメリカの学生一行が見学に訪れたのは、ヨーロッパの田舎町にあるハンバーガー工場。もちろん人肉を使っていて、学生たちは材料として次々に惨殺される。学生たち、男はリア充もオタク(ナード)も雑多にいるが、女は全てチアガールという「よくわかってるじゃん」という布陣。もちろんリア充は無様に殺され、オタクとチアガールは生き残って結ばれる(いや、けっこう死んでるか)。森の中をさまよううちに次々と服が敗れて脱げる女とか、意外と日本人の笑いのツボからもそんなにはズレていない。

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『私はゴースト』
監督,脚本:H・P・メンドーサ
配給:ピクチャーズデプト/製作国:アメリカ/上映時間:76

55点
屋敷に取り付く幽霊の除霊を、幽霊側からの視点で描く実験的な作品。霊媒師は声しか聞こえず、本作にはほとんど女性1人しか出演していない(後半、もうひとり出てくるけど)。幽霊による日常の断片が延々と繰り返されるが、霊媒師との交流によって、自分が何者なのかしだいに明らかになってくる。主演のアンナ・イシダという人、SKE48の石田安奈って人とは別人だよね。情報がなくてよくわからない。

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『ライアー・ハウス』
監督,脚本:ジェシー・バジェット
配給:カルチュア・パブリッシャーズ/製作国:アメリカ/上映時間:92分

53点
オープニングの映像は素晴らしい。赤いマニキュアを塗る爪のアップから始まり、その手で卵を割り、生肉を切り、焼いて、食べて、皿洗いするところまで、ドロッとした赤色を基調とした接写の映像が続く。これが中盤の死体をバラバラにするシーンと対になるわけだ。銀行強盗で得た金を探すストーリーよりも、映像の面白さに主眼を置いているのだろう。後半に次から次へと用意されているどんでん返しは、仕掛けのための仕掛けのようで、ちょっとシラケるかも。

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『タイム・トゥ・ラン』
監督:スコット・マン
配給:クロックワークス/製作国:アメリカ/上映時間:92分

61点
ロバート・デ・ニーロがマフィアのボスを重厚に演じ、激しいカーアクションもある本作は、先に挙げた作品に比べてスケールが桁違いである。というか、このレベルのものすら普通に公開できないの? カジノの金を奪ってバスジャックする主人公一味と、それを追うマフィア、さらには警察が三つ巴となって逃走劇を演じ、デ・ニーロによる無慈悲なようでいて哀愁も持ち合わせた演技はさすがであるし、脚本もそれなりにちゃんとしていて最後には観客へのサプライズも用意されていて充分に楽しめる。『007 スペクター』でも高評価だったプロレスラーのデイヴ・バウティスタも出ずっぱり。本作では、けっこう喋っている。

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