ヤガンEX

映画とか漫画とか似顔絵とか

映画

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『ドロステのはてで僕ら』『一度も撃ってません』『クソみたいな映画』『河童の女』

最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『劇場』感想レビュー--観た人が自分語りをしたくなってしまう共感搾取装置も必要である

映画『劇場』は、観れば誰もが語りたくて仕方なくなる作品である。小劇団に関わった経験があったり、知人に売れない劇団関係者がいれば、登場人物の属性と絡めて実体験を誰かに披露したくなるだろう。そうでなくとも、肥大した自意識によって醜態をさらす主…

【邦画】『私がモテてどうすんだ』感想レビュー--逆ハーレム状態ながら恋もせず欲望に正直なままのヒロインは現代的である

少女漫画が原作の映画『私がモテてどうすんだ』は、太った腐女子オタクの女子高生が急に激ヤセして超絶美人になったためにイケメンどもが寄り付いてくるという、設定だけ抜き出したらルッキズムの極みのような酷い話に思える。実際、冒頭からしばらくは、ル…

【YouTube】映画クイズ「ジャンル:宮崎駿」を公開しました

映画クイズ「ジャンル:宮崎駿」をYouTubeに公開しました。初級レベルの簡単な問題ばかり揃えました。

【邦画】『のぼる小寺さん』感想レビュー--気づき、見つめて、近づこうとするだけで、青春は充実する

監督:古厩智之/脚本:吉田玲子/原作:珈琲配給:ビターズ・エンド/上映時間:101分/公開:2020年7月3日出演:工藤遥、伊藤健太郎、鈴木仁、吉川愛、小野花梨、両角周、田中偉登、中村里帆、小林且弥 注意:文中で直接的なネタバレはしていませんが、軽…

【邦画】『MOTHER マザー』感想レビュー--大森立嗣と長澤まさみの自意識がぶつかり合って粉々になった残骸

改めて映画を振り返ってみると、印象的なシーンが何も思い出せない。現代日本の暗部を抉り出した重厚な物語のはずなのに、心に突き刺さるものがひとつもないのはなぜなのか。いや、阿部サダヲが急に謎のダンスを踊るシーンとかは記憶の片隅に残っているが、…

【邦画】『水曜日が消えた』感想レビュー--SFの難題に果敢にも挑戦した意欲には敬意を払うが…

レビューを書くのに躊躇する作品である。いや、粗を探してひとつづつ文句をつけていけば、いくらでも筆が進むのだ。だが、「じゃあ、おまえが指摘した欠点を解決する脚本に書き直せ」と言い返されると、これが非常に難しい。意欲的なテーマに果敢にも挑戦し…

【YouTube】橋本環奈カルトクイズを公開しました

橋本環奈カルトクイズをYouTubeに公開しました。『カルトQ』を意識した問題となっております。

【邦画】『HERO ~2020~』感想レビュー--舞台劇を映画に近づけようとすればするほど舞台劇特有のアラが目立ってしまうジレンマ

元は舞台劇で、散りばめられた伏線が次第に回収していくタイプのコメディである。舞台劇の原作を舞台劇みたいな映画にする意味の是非については以前から触れてきたが、本作の場合は「映画であること」へのこだわりはあるのだろう。ロケ場所の数やカメラワー…

【邦画】『いつくしみふかき』感想レビュー--シリアスな演技をするほどコメディになる渡辺いっけいの稀有な才能

舞台は信州の小さな集落。産気づいた女性・加代子(平栗あつみ)のいる病院に集まる、その女性の両親と兄(小林英樹)。だが肝心の夫・広志(渡辺いっけい)が来ていない。兄が自宅まで呼びに戻ると、広志はちょうど妻の実家の金を盗もうとしていて、さらに…

【邦画】『あなたにふさわしい』感想レビュー--「2組の夫婦が軽井沢の別荘で5日間を過ごす」という設定が理解できない不甲斐なさ

どうしよう。自分には、この映画を理解することができない。そんな経験は、特に自主制作の邦画では毎度のことだが、今回は理解できない原因が作品ではなく自分にあるのがハッキリしている。それがつらい。

【邦画】『許された子どもたち』感想レビュー--タイトルの「子どもたち」とは誰なのか?

観終わってから、改めて思う。タイトルの「子どもたち」とは誰なのか? というのも、物語のほとんどは同級生を死なせた少年・市川絆星(きら)ひとりだけを追っている。たしかに、現場にいた4人の少年全員が家庭裁判所で不処分となっているが、そのうち立場…

【YouTube】写真を見て映画館の名前を答える簡単なクイズ

今週からほぼ全国の映画館が営業再開するのを記念して、写真を見て映画館の名前を答える簡単なクイズ動画をYouTubeにUPしました。5分弱なので、暇つぶしにでも見てくださいな。

上白石萌音レビュー本 まえがき

本日(2020年5月6日)は、予定では「文学フリマ東京」が開催される日であった。その場で私は、過去の「邦画の値打ち」とともに、「上白石萌音は今日も見上げる。」というタイトルの新刊を出す予定であった。現在最も気になっている女優・上白石萌音が出演…

【邦画】『眉村ちあきのすべて(仮)』感想レビュー--現実と虚構の間を揺れ動く一連が、まさに眉村ちあきのすべてなのだろう

昨年の「MOOSIC LAB」で上映された際、観た人が皆ざわついていたので気になっていた作品。本来の公開日は4月4日だったのだが、ご存じの通り映画館での上映は現状不可能なため、代わりに行われたストリーミング配信上映にて鑑賞した。先に結論を言ってしまう…

【洋画旧作】U-NEXT「おすすめ関連作」数珠つなぎVol.04--『私は告白する』『見知らぬ乗客』

U-NEXTで映画再生後に表示される「おすすめ関連作」を数珠つなぎで観ていく第4弾にして、今回の最後です。ヒッチコック『泥棒成金』から始めたところ、いくらやってもヒッチコックに戻ってしまうので、キリのいい10作目で一旦終了することにしました。そん…

【邦画旧作】『理由』感想レビュー--大林宣彦監督の隠れた名作は、虚構の積み重ねによって現実を創り出す

数々の関係者の証言を聞くことによって、事件の真相が徐々に浮かび上がってくる。多視点の構造を用いたミステリはそれだけで一つのジャンルになっているし、ルポライターの取材内容を軸とした宮部みゆきの原作小説も含まれよう。だが大林宣彦監督によって映…

【洋画旧作】U-NEXT「おすすめ関連作」数珠つなぎVol.03--『血を吸うカメラ』『フレンジー』

U-NEXTで映画再生後に表示される「おすすめ関連作」を数珠つなぎで観ていく第3弾です。前回は『狩人の夜』で終わりましたので、その続きからです。なお、今回から2作品の紹介となります。

【邦画/アニメ】『劇場版 幼女戦記』感想レビュー--「どうして、こうなった?」の連鎖が世界を破滅に導く、現在の状況と似たリアリティ

自分のいる世界が非常時になったのに、なぜか上層の指導者たちが誰もが頓珍漢だと判別できる施策を次々と放ち、より状況は悪化していく。このような意味不明の状況になると、なんとか説明をつけたいがために、私欲のために圧倒的な力を使って全てをコントロ…

【洋画旧作】U-NEXT「おすすめ関連作」数珠つなぎVol.02--『断崖』『悪魔のような女』『狩人の夜』

U-NEXTで映画再生後に表示される「おすすめ関連作」を数珠つなぎで観ていく第2弾です。前回のサイドはヒッチコック『汚名』でしたので、その続きからです。割とネタバレしていますので、ご注意ください。

【洋画旧作】U-NEXT「おすすめ関連作」数珠つなぎVol.01--『泥棒成金』『三つ数えろ』『汚名』

U-NEXTは、映画再生終了後に「次のおすすめ」として、ジャンルが近かったり出演者が同じだったりする映画が3つ紹介される。ふと思い立って、「次のおすすめ」を数珠つなぎ式に連続して観てみたらどうなるかと、試してみることにした。

【邦画】『いざなぎ暮れた。』感想レビュー--島根のご当地映画だが、観光アピールしたいのか地方のリアルを伝えたいのか解らず、どっちつかずの結果に

53点 島根県松江市の海沿いにある美保関でオールロケをしたご当地映画。吉本興業配給で沖縄国際映画祭の「地域発信型映画」上映作品というだけでも怪しげだが、モナコ国際映画祭で2冠、ヒロインが武田梨奈などなど、油断ならない要素が多々含まれている。…

【邦画】『一度死んでみた』感想レビュー--細かい伏線回収ネタにこだわる一方、大元の展開は辻褄を合わせる気すら無いのは、観客をバカにしているからか

48点 インディーズのデスメタルバンド「魂ズ」のボーカルを務める女子大生・野畑七瀬(広瀬すず)は、製薬会社の社長・計(堤真一)のことが大嫌いで、コネ入社斡旋も拒絶している。あまりに父を嫌い過ぎて自宅の部屋や廊下の真ん中に赤い線を引いてテリト…

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『サクリファイス』『劇場版 SHIROBAKO』『劇場版 ごん』

最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『Fukushima 50』感想レビュー--圧倒的な現実の前では虚構の物語は成り立たず取っ散らかってしまうのみなのか

49点 公開直後から体のいいサンドバッグ状態で、あらゆる方面からボコボコにされている作品であるが、その理由はハッキリしている。脚本も演出も編集も取っ散らかっているために「制作者が何を提供したいか」という意図が明確に掴めず、観客の側が個々勝手…

【邦画】『劇場版 おいしい給食 Final Battle』感想レビュー--給食に興味の無い創り手が、主人公の給食愛を馬鹿にしているような

47点 テレビ神奈川などで放送されたTVドラマの劇場版。最近多いんだよな、地方局放送のドラマの映画化。採算が取れるとは思えないのだが、こんな誰も知らないドラマの劇場版が制作されてイオンシネマで公開されるのは、どういうからくりなんだろうか。き…

【邦画】『仮面病棟』感想レビュー--頭を使った細部の創り込みが後から効いてくる意外な掘り出し物

68点 意外な掘り出し物というか、なんであんなつまんなそうな予告流してんだよとワーナーに文句を言いたくなる良作であった。この手の話は本格ミステリとしての出来をチェックしてしまう個人的なクセのせいで評価が上がっているのはあるが、少なくとも予告…

【邦画】最近観た邦画感想レビュー--『架空OL日記』『Red』『ロマンスドール』

最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。

【邦画】『COMPLY+-ANCE』感想レビュー--齊藤工監督の社会に対する反骨精神が空回りしているばかり

37点 俳優の斎藤工(監督での名義は齊藤工)が企画し、総監督も務めた作品。公式サイトのイントロダクションによると、今の日本では≪日々、忖度やコンプライアンスがニュースのみならず日常会話においても語られ、明確な基準もないまま"自主規制"ばかりが…

【邦画】『初恋』感想レビュー--三池崇史監督なりの、東映実録シリーズを未来に継承するための作戦

67点 『十三人の刺客』以来の、首輪が外れて誰にも制御できなくなった三池崇史監督による作品である。三池監督は要求されたものを淡々と制作する職人監督のふりをしてこっそりと三池印を忍ばせる地道な作業をずっと続けているが、ごくごくたまに、こういう…