映画‗原作‗漫画
51点 まったく知らなかったのだが、撮影されたのは2016年だが公開の目途が立たず、一時はお蔵入りになりかけた作品だそうだ。その理由は公になっておらず、清水富美加が出演しているからではないかという推測がなされている。だが、彼女の他の出演作はどれ…
54点 映画の内容に入る前にひとつ。このタイトル、「覚悟はいいか」と「そこの女子。」の間に「、」を打ちたくてしょうがない。倒置している文節をくっつけるのは気持ち悪いし、しかも平仮名が続くので切れ目が一瞬わかりにくい。極めつけは、なぜか最後に…
66点 意外なことに、一級建築士や建築事務所の描写が、それほど間違っていない。邦画に出てくる建築士って、悠々自適に遊び惚けているみたいな人が多いから。なぜか在宅ワーク率も高いし。本作の場合、たとえば一級建築士の受験資格を取れる期間(大学で建…
66点 文学の話でも、小説の話でもない。本作において、小説なるものは、天才少女を天才だと言わしめるためのツールに過ぎない。なぜ彼女は小説を書くか。なぜ彼女の小説が人の心に響き、評価されるのか。答えはおろか、そもそも問いかけることさえしていな…
67点 全ては土屋太鳳というモンスターを目覚めさせ、民を震え上がらせようとする目的のみによって創られた作品である。芳根京子ですら、土屋太鳳を立てるための存在にすぎない。そのため、映画にとって大切な様々なことも、土屋太鳳の邪魔になるからと排し…
42点 前作『銀魂』は、このブログで、それなりに称賛した。原作同様、ベタな人情噺が本筋としてあって、その周りに大量のギャグがくっついてくるという作品の骨格が、福田雄一監督の資質と巧くマッチしていたためである。本筋のシリアス担当キャラとギャグ…
63点 人前だとうまく喋れず自分の名前すら言えない女子高生・志乃(南沙良)は、クラスに馴染めずにいたが、同じく周りに壁を作って孤立していた同級生・加代(蒔田彩珠)と仲良くなる。志乃は歌だったら上手く歌えるということを知った加代は、自分はギタ…
53点 地味でメガネの女子高生・氷室雪菜(玉城ティナ)は、実は「ゆぴな」というペンネームで、同世代の女子に大人気のウェブ小説家という裏の顔を持っている。普段はヴァンパイアなどが出てくる伝奇小説みたいなものを書いているらしい(しかし、そのジャ…
63点 45歳のバツイチ子持ちの中年男性が、17歳の女子高生から恋愛感情を持たれて迫られる。昨今の風潮からすれば、これはホラーと捉えることもできる。リアルな空気感は今でも男尊女卑の傾向が強い現代日本であるが、とりあえずタテマエとしては、中年男性…
62点 木梨憲武というかとんねるずは、その芸歴や知名度からすると、驚くほど映画との関わりが少ない。森田芳光監督『そろばんずく』は未見なのだが、それ以降も出演作自体が非常に少ないし、大抵は「とんねるずというTVタレントとしてのキャラクターその…
46点 キツネの仮面をつけたままの、謎の人物がいる。琵琶湖に浮かぶ島の洞窟を切り開いて作られた、刑務官がバンバン鞭をふるう無法地帯の監獄の奥深くに、顔を隠したままで、ひとりだけ檻の中に閉じ込められている。その謎めいた佇まいから、何か恐ろしい…
83点 小泉徳宏監督は、技巧の人である。音響、照明、撮影などなどにおいて、隙あらばテクニックを詰めこもうとする。そのテクニックひとつひとつを単独で抜き出せば、大したものではないだろう。ひとりがずっと喋っている時に、もうひとりの顔を一切映さな…
63点 冒頭、どこかの高山でボロボロの格好で倒れる男(片桐仁)の描写から、この映画は始まる。ドローンだろうか、かなり上空からのカメラで真上からも撮影しているが、カメラには岩肌と少しの草以外には何も映らない。この規模の映画では珍しく、なかなか…
58点 一応、岡崎京子ファンではある。名前を知ったのは事故から4年くらい後だったが、大学生の頃にハマっていた時期があった。ということもあり、映画『ヘルタースケルター』を観たときは多少の怒りも沸いたのである。これはまず沢尻エリカのステップアッ…
56点 元殺人犯という存在に対して、一般的とは全く逆の偏見をしていたのかもしれない。「一度殺人を犯した人が、またするわけがない」という偏見だ。文末が「するとは限らない」なら問題ないのだが、「するわけない」というのは決めつけでしかない。という…
58点 これ、漫画原作だったのね。先に知っていたら、また違った感慨があったのかもしれない。いや、複数のエピソードがギュッと押し込められている展開から、ある程度連載が続いている原作の存在を予測しなくてはいけなかった。まだまだだな、自分は。
57点 山崎貴監督の作家性とは何か。それは「時間の感覚が無い」ということではないか。映画というジャンルは、時間を自在に扱えるジャンルとされているが、山崎監督は一切その特性を生かそうとしない。頑ななまでに。
56点 脚本というか、原作からのストーリーの改変の仕方は、巧くやっているほうではないか。今年の公開作で言うと、例えば『ジョジョの奇妙な冒険』のように回収する気のない伏線の乱発も無いし、『東京喰種 トーキョーグール』のように超駆け足の展開によ…
44点 原作は「週刊少年ジャンプ」連載中のギャグ漫画。テレポーテーション、透視、千里眼、テレパシーなどなど、なんでもできる超能力少年・斉木楠雄が、自らの能力がバレることなく平穏に高校生活を送ろうとするという話である。基本的に一話完結で、「ジ…
48点 原作がある映画の場合、原作からどこをどのように変更したかによって、作り手の意思を読み取るというのは一般的な見方であろう。人気漫画を原作とする『亜人』はどうかというと、実は原作のある重要な要素をバッサリと切り落としている。しかもそれが…
69点 まず断言しなくてはいけない。映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(以下、『民生ボーイ』)の主人公は妻夫木聡演じる雑誌編集者・コーロキであり、ヒロインは誰が何と言おうと安藤サクラ演じるコラムニスト・美上ゆうで…
59点 撮影所のセットだけではなく、屋外のシーンではロケもふんだんに行われている。近世ヨーロッパの古城や街並を参考にしたと思われる遠景をCGで合成しているのだろう。現実の日本とはちょっとズレているパラレルな舞台を演出している。三池崇史監督は…
55点 見た目は普通の人間だが、実は人間を食す別の生命体である喰種(グール)。そんな人間をも超えて弱肉強食の頂点となった存在が秘かに生息する東京が舞台。大学生の金木(窪田正孝)は、グールの臓器を移植されたことで、半分人間・半分グールという、…
62点 「意外と」で始めるのは、この映画を評するうえでもっとも陳腐ではある。「意外と」をつけるということは、観る前に作品を舐めていたということでもあり、制作者に失礼でもあるし。それでもあえて「意外と」をつけることにする。実写版映画『銀魂』、…
監督:市井昌秀/脚本:市井昌秀、山浦雅大/原作:初野晴配給:KADOKAWA/公開:2017年3月4日/上映時間:118分出演:橋本環奈、佐藤勝利、恒松祐里、小出恵介、志賀廣太郎 スポンサードリンク // 53点これは宗教映画である。橋本環奈という教祖がいて、周囲の信徒た…
監督:山戸結希/脚本:井土紀州、山戸結希/原作:ジョージ朝倉配給:ギャガ/公開:2016年11月5日/上映時間:111分出演:小松菜奈、菅田将暉、重岡大毅、上白石萌音、志磨遼平 スポンサードリンク // 68点映画を撮るということは、実在する人・モノ・風景を、カメ…
監督:大友啓史/脚本:高橋泉、藤井清美、大友啓史/原作:巴亮介配給:ワーナー/公開:2016年11月12日/上映時間:132分出演:小栗旬、尾野真千子、野村周平、松重豊、妻夫木聡 スポンサードリンク // 38点まずは「体を拘束されて生きたまま犬に食い殺された女性の…
監督&脚本:小泉徳宏/原作:末次由紀配給:東宝/公開:2016年4月29日/上映時間:102分出演:広瀬すず、野村周平、真剣佑、上白石萌音、松岡茉優 スポンサードリンク // 73点 ※ 前後編あわせて 『ちはやふる 下の句』は、分が悪い。試しにtwitterでも何でもいいか…
監督:佐藤信介/脚本:野木亜紀子/原作:花沢健吾/特殊造形統括:藤原カクセイ配給:東宝/公開:2016年4月23日/上映時間:127分出演:大泉洋、有村架純、長澤まさみ、吉沢悠、片瀬那奈 スポンサードリンク // 74点大変評判が良い。日本のゾンビ映画史上1位との声…
監督&脚本:小泉徳宏/サウンドデザイン:大河原将/原作:末次由紀配給:東宝/公開:2016年3月19日/上映時間:111分出演: 広瀬すず、野村周平、真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬 スポンサードリンク // 73点 ※ 前後篇あわせて百人一首の取り札が並び、その前に座…