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【映画駄話】当ブログでの映画レビューについての自分なりのスタンスを書いてみた

お盆休みで何となく時間もあったので、当ブログの映画レビューに対する自分なりのスタンスを、ダラダラと書いてみました。まあ、適当に読み流してください。

 

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当ブログでの映画レビューをどのように書いているかと言うと、まずは金~土曜日にその週公開の新作映画を3~4本観る。その中で特に(いろんな意味で)心に残った1本を選び、当日もしくは翌日に文章を書く。場所は主にコーヒーチェーンか図書館(PC使っていい場所)で、アウトレットで買った安いノートPCを持ち込み、1時間くらいで一気に書き上げる。その後に自宅に戻って、イラストを描いたり文章を整理したりして、そのままUPする。時間的な余力があれば週2本の時もあるが、大体はこんな感じ。

取り上げる映画の傾向としては、レビューを書きやすいというのが最優先なわけだが、そうなると揚げ足を取って文句をつけやすい作品になることが多い。ストーリーを追いつつ、おかしなところにツッコミを挟んでいけば一丁上がり、というレビューはすぐに書ける。逆に褒めるところしかない映画のほうが難しく、何度も書き直したりすることもある。ちなみに傾向として、褒めている場合のほうがアクセス数は多くなる。まあ、グダグダとケチをつけている人より、「これすげえ」ってはしゃいでいる人のほうが好感持てるから、当然かもしれない。

さて、ここまで読んで気になった人もいるかもしれないが、ボクはレビューで取り上げる映画を一度しか観ていない。さらには、原作にあたることもしなければ、監督の過去作を改めて確認するようなこともしない(せいぜいパンフレットに目を通すくらい)。理由は単純で、そんな時間がないから。もしもこれが自分のブログではなく依頼された仕事で、本職を1日休んでも問題ない原稿料を頂けるのなら、もちろん最低限の作品周辺の資料には接するつもりだが、そんな機会は無い。

しかし一度しか観ていない映画について、全て理解できるのか。少なくともボク自身に関しては、答えはノーだ。このブログに載っているレビューを片っ端から読んでみると解るが、明らかな見落としだったり記憶違いはいくらでもあるし、セリフの引用ですら正確ではない。なんでみんな、セリフを正確に書き起こせるんだろう。尋常じゃない記憶力の持ち主なのか、それとも映画館の中でメモを取っているのか?(一度やってみたが、暗い中で書いていたので読み返せる字じゃなかった)

で、言い訳ではないが、そんなレビューでいいと思っている。というのもボクの考えでは、映画館で映画を観ることは、一回性の体験であるからだ。映画は、フィルム(今はデジタルだけど、とりあえず便宜上)だけで成り立つものではない。フィルムのほかに映写機と、映画館と、観客が全て揃って、初めて作品となる。グランドシネマサンシャインと高田世界館とでは、同じ映画を観たとしても、印象は違うはずだ。同様に、満員の映画館か、それとも客が数人しかいない映画館かどうかでも、印象は変わる。同じ映画館のスクリーンでも、座る座席の位置によっても感じ方は変わるだろう。

つまり、同じフィルムといえども、その場限りの条件によって、個々にオリジナルの体験を催す。この一回性の体験こそが、映画作品なのだ。ここでは自分を含めた観客も作品の一部であり、見落としや記憶違いも、作品の一部となって取り込まれる。正確にセリフが思い出せず、曖昧な記憶による間違ったセリフだとしても、それは「自分が体験した作品」とついては正しいセリフということだ。うん、きっとそうだ。そうに違いない、と思い込むしかない。

そのため、よく言われる「評判の悪い映画館」というものも、ほとんど気にならない。傾斜が緩くて前の人の頭がスクリーンと重なるのならば、その後頭部を含めて作品だ。音響が悪く聞き取りづらいのならば、その割れた音が作品を構成する一部だ。むしろ人とは違う体験をしているのだから、貴重さから言えば得をしたと考えるべきであろう。シネコンの普及によって映画館体験の均質化が進む一方なのは確かだが、そんなものはここ最近の風潮に過ぎず、それを当然のこととするのは映画館体験の奥深さを自ら遠ざけることになり、非常にもったいない。

さらには、周囲の観客のマナーについても、実はあまり気にならないのだが、ダラダラと書き殴っていたら長くなってしまったので、この話は別の機会にします。結論だけ先に言ってしまえば、本当に面白い映画ならば隣の客のスマホの光なんて気にならないくらいのめりこんでいるはずだろう、ってことですが。まあ、賛同されないのは承知の上で。

 

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