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【邦画】『ミックス。』ネタバレ感想レビュー--卓球はスポ根に向かない

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監督:石川淳一/脚本:古沢良太
配給:東宝/公開:2017年10月21日/上映時間:120分
出演:新垣結衣、瑛太、広末涼子、瀬戸康史、永野芽郁、蒼井優

 

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52点
えーと、ネタバレ全開で行きます。公開から1週間以上経っているのでいいでしょう。あと、これは本作に限ったことではないけれど、予告編によってストーリーの9割が明らかにされているので、別に隠す必要なんてなさそうだし。

それにしても、予告編でほとんど話がわかるってどうなのか。主人公は富田多満子(新垣結衣)という元OLで、小学生時代は母親に強制的に卓球をさせられる→全てを捨てて都会に出て彼氏を作るも浮気される→失恋して田舎に戻って嫌だった卓球をもう一度始める→似たような境遇で家族を失った男・萩原(瑛太)と出会い、ペアを組む→試合で、プロ選手である元カレ&浮気相手のペアと再開する。まあ、ここまでは許す。

しかしそのあと、試合でボロ負けする→次の試合で見返すために猛特訓を始める→様々な出来事が重なり、試合直前に急に投げ出す→「迎えに来たぜ、マイパートナー」という萩原のセリフ→再び試合会場で元カレ&浮気相手と再開して試合となる、って、ここまで予告編で大方わかるのだ。実際、映画を観ている最中は、このあらすじの確認作業をしているに過ぎない

さて、2回目の試合直前でトラブルが起こる。試合と同じ日に、萩原に急な面接が入るのだ(しかし6日後の日曜なんていきなり言われても「その日は、すでに予定が入ってまして、ずらして頂けませんでしょうか」と言えばいいだけじゃないのか)。そしてなぜかメンバー全員が試合出場を諦める(よく解らないのだが、萩原以外のペアは普通に出ればいいんじゃないのか)。

すっかり試合出場を諦めた多満子は、少しだけ働いていた工場に頭を下げて、また雇ってもらう(これが試合当日)。いそいそと工場の床を掃除しているところに現れた萩原。「迎えに来たぜ、マイパートナー」の名台詞で試合会場に向かうのだが、仕事初日にバックレって。いくらなんでも工場に失礼だろう。萩原のほうは、面接をどうしたのかわからないが、当日の朝にネクタイを見つめていたということは、ドタキャンには違いない。

そんなこんなで感動的に仕上げようとしているが社会人として宜しくない行動を繰り返した挙句、もちろん決勝戦で多満子&萩原ペアと戦う。11点を先に取ると1セット獲得。先に3セットとったほうの勝利。多満子&萩原ペアは最初に2セットを失うも、続く2セットを取り返す。次のセットをとったほうの勝利。勝負は白熱し、多満子&萩原ペアが9点、元カレ&浮気相手のペアが10点。この緊迫状態のままラリーが続いている。さあ、勝利の女神はどちらに微笑むか!

って、このままジュースになることは盛り上げ方からしてありえないので、10点取っている元カレペアのほうに点が入ってゲームセットだよね。卓球とかテニスって、ジュースというルールのせいで「次でどちらかの勝利が決まる」って展開にできないのだ。スポ根に向かないスポーツといえる。ただ、ストーリーをあらかたバラしている予告編と併せて考えると、この映画は最初から最後までずっと「その後の展開が解っているうえで鑑賞する」というのが正しいのかもしれないし、昨今ではそういう映画が望まれているのかもしれない。

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