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【邦画】『ろんぐ・ぐっどばい~探偵 古井栗之助~』--「普通に面白かった」という感想で済む邦画、最近は貴重なんです

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監督:いまおかしんじ/脚本:川崎龍太、中岡太
配給:ブロードウェイ/公開:2017年5月20日/上映時間:72分
出演:森岡龍、蜷川みほ、手塚真生、仁科あい、水澤紳吾、諏訪太朗

 

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68点
悪意ゼロ、100%の誉め言葉として受け取ってほしいのだが、まったくもって深みのない話であった。半ば強制的に探偵の真似事を依頼された主人公の青年が、自殺した女性の身辺を探っていくうちに…、みたいな話なのだが、ありがちな感動路線に一切流れない。潔いくらいに。

こういうのって、調査していくうちに知られざる人間の裏側が見えてきたりするのが普通だと思うが、ちょっとクズっぽい女のことを調べてみたら、やっぱりちょっとクズだった、で終わりなんである。ガチクズだったらそれはそれで深みが出るが、あくまで、ちょっとクズ。感動もないし、成長もない。ええと、ボクはずっと褒めてますからね。

そしてサブのストーリーとして、主人公がHIVにかかっている、というのがあって、こっちもまた飄々と済まされている。主人公がこの病気のせいなのかしょっちゅう吐くというのが、この映画に感じた唯一の作家性だ。ただラストでの女医(HIVを移した相手)のちょっとした表情に、少しだけ深みがある。

こういう軽い感じで観ることのできて、「普通に面白かった」という感想で済む邦画、最近は貴重なんです。作品に込められた深いメッセージ性も大事なんだけど、そればっかりだと疲れるじゃん。

 

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