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【邦画/アニメ】『ガラスの花と壊す世界』--「世界観の構築のため」のワードが、日常的すぎる

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監督:石浜真史/脚本:志茂文彦/原案:Physics Point/キャラクターデザイン:瀬川真矢
配給:ポニーキャニオン/アニメ制作:A-1 Pictures/上映時間:67分

 

54点
地球上のあらゆる時代・場所のデータが保管されている「知識の箱」の中で、どこからか発生してくるウィルスと戦う2人の美少女。そこに突然、リモという名前の少女が現れて…。

とまあ、コンピュータのウィルス駆除ソフトが美少女に擬人化しているということです。リモの正体とか、外側つまり現実の世界が実はどうなっているかなど、電脳SFとしての目新しさはないけれども、2次元アニメ画に萌えるには充分なお膳立てが施されている。この設定なら、古今東西のいろんな舞台が使えるので、様々なシチュエーションに美少女キャラを配置できる。その辺を楽しめる人なら満足ではないだろうか。

SFというジャンルにおいては古典みたいな話なので特筆する事項もたいして無いのだけれど、ひとつ気になったのは、会話中に出てくる「世界観の構築のため」のワードがなんかダサい。アプリケーション、インストール、バックアップ、そしてウィルスなどなど。電脳SFの特殊性をイメージするには、これらの言葉は日常的すぎる。

でも、一般的には馴染みのないカタカナを並べられて「なんか伊藤計劃っぽいでしょ」みたいなことされても、それはそれでツラいので、これで良かったのかもしれない。