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【邦画】『春子超常現象研究所』--『ギャラクシー街道』つまらないとか言ってる人、一度こういうの観てほしい

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一人暮らしの女性の部屋のテレビが、ある日突然心と体を持ち、人間と機械による奇妙な同居生活が始まるラブコメディ。監督・脚本は、2014年に『さまよう小指』で「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」グランプリを受賞した竹葉リサ。ごめんなさい、『さまよう小指』観てません。

「なんか不条理気取って次から次へと脈絡なく変なことやってるんだけど、観てるこっちからしたら何も面白くない」という、年に何本かあるヤツ。つい最近もあったな、『乱死怒町より愛を吐いて』っていうの。テイストは違うんだけど、大枠のつくりは同じ。こういうのにジャンル名をつけてほしいんだが、誰か。

物語の軸は人間とテレビの恋模様なのだが、このテレビ、中村蒼がテレビの被り物をしているだけで首から下は普通の人間。別に画面に映像が写ったりもしない。テレビっぽいことといえば、副音声で12カ国語しゃべれるところと、電源コードを振り回して電気を発生させられるところくらい。それ、テレビの特徴でもない気がするけど。身分証がないからレンタルビデオの会員証が作れないとか、機械だから法で裁けないとか、たまに人間じゃない設定が出てくるんだが、とってつけた感じだし。というか、全体通してテレビであることあんまり関係ないし。で、メインのラブコメだけだと尺がもたないんで、変な人をたくさん登場させてむりやりボリューム出してどうにか形にしているという、これまで何度も観たパターン。

一応、つまらなかった例をひとつあげます。置き手紙を残して家を出ていったテレビを探しにヒロインの女の子が旅に出て、MHK集金人の兄ちゃんと一緒にグランドキャニオンらしきところの崖を登って「ファイトー! いっぱーっつ!」って本家と全く同じセリフを言う。で、実はテレビは渋谷にいたもんで「家のすぐ近くにいるじゃん」ってオチになる。ね、つまらないでしょ。

主演の中村蒼をはじめ、なぜだか知らないけれど役者がそれなりに有名どころ(小日向文世高橋由美子ブラザートム池田鉄洋青木さやか斎藤工etc)を揃えているもんで、映画自体の安っぽさが更に際立ってしまっている。とにかく、『ギャラクシー街道』つまらないとか言ってる人、一度こういうの観てほしい。レベルが違うから。

 

 

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