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映画

【邦画】『去年の冬、きみと別れ』感想レビュー--「意外な真相」を仕掛けるために、出てくる人たちがサイコパスだらけ

59点 さて映画のほうだが、監督は瀧本智行。ミステリ小説の映画化としては『脳男』に『グラスホッパー』といった監督作がある。原作のほうは小説ならではの仕掛けが全体に施されているのだが、そのまま映画にするのは不可能なので、変更しなくてはいけない…

【映画ブログウォッチ】『シェイプ・オブ・ウォーター』ブログレビューを片っ端から読んでみた

というわけで今回は、アカデミー作品賞まで受賞してメチャクチャ話題の作品『シェイプ・オブ・ウォーター』を取り上げたブログを、片っ端から読んでみました。いやー。集合知って素晴らしいですね。ほとんどの方は文章のプロではないと思いますが、そういう…

【洋画】『15時17分、パリ行き』感想レビュー--完全に良い意味で「一体、何を見せられているんだ?」と口にしてしまう変な映画

監督:クリント・イーストウッド/脚本:ドロシー・ブリスカル/原作共著:ジェフリー・E・スターン配給:ワーナー/公開:2018年3月1日/上映時間:94分出演:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン スポンサードリンク // 67点変な映画…

【邦画】『悪魔』感想レビュー--普通の大野いとが見せつけてくる、正攻法のファム・ファタール

67点 谷崎潤一郎の短編を元にした「TANIZAKI TRIBUTE」3部作、最後の1本。3つのうちで、最も正攻法であった。主人公の男による一人称視点がほとんどであり、そいつを狂わせる女が実際に何を考えているかは最後まで解らない。そうそう、ファム・ファター…

【邦画/アニメ】『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』レビュー--泉鏡花が14歳の女の子にされていることに何とも思わない人向けのアニメ

54点 今さらながら説明すると、『文豪ストレイドッグス』とは実在の近代文学の文豪と同じ名前を冠したキャラクターが、著作に関連した”異能”を用いて戦うというアベンジャーズ型のバトルアクションのアニメ。といっても文学史への批評が含まれているわけで…

【洋画】『悪女/AKUJO』--ビュンビュン動き回るカメラは斬新だが、そのせいで肝心のアクションがちゃんと観られないのは・・・

65点 最近はPOVっていうんですか、この映画は主人公である女殺し屋の主観映像から始まる。主観映像で有名な映画といえば、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『パラノーマル・アクティビティ』『クローバー・フィールド/HAKAISYA』なんかがあるが、こ…

【邦画】『blank13』レビュー--斎藤工という役者監督らしい巧みな演出力に驚くと同時に、モヤモヤする消化不良な感じもする

62点 公開してからずっとシネマート新宿で1日1回だけの上映だったため、すぐに席が予約で埋まってしまい、なかなか観られずにいた。公開から3週目になって回数も増え、渋谷や池袋でも上映されるようになったため、やっと観ることができた。

【邦画/アニメ】『さよならの朝に約束の花をかざろう』感想レビュー--2次元に恋をするってこういうことだからな

66点 年の取り方が異なるキャラクターを同じ世界に配置することで、関係性に新たな意味を持たせるという手段は、映画に限らずSFやファンタジーの物語ではよく目にする。中でも、不老不死(本作は寿命が異常に長いということだが、意味は同じ)の存在を混…

【邦画】『狂える世界のためのレクイエム』--自主制作映画とはいえ、キャスティングさえうまくいけば、それなりのものにはなる

53点 20年以上映画会社で働いているサラリーマンのおじさんが、映画学校に通って書き上げた脚本を映画化したく、自ら資金を集めて創った自主製作映画である。ネットで検索すると見つかる出演者のコメントなどから、素人が映画を創ることの壮絶さが漏れ聞こ…

【邦画】『サニー/32』レビュー--ネット文化が重要に関わった事件なのに、創り手たちはネット文化に詳しくないような

60点 元ネタの事件って2004年か。あの加害者は、もう20代後半なんだな。なかなか茶化しづらい事件ではある。実際の事件を元にした映画は多くあり、『冷たい熱帯魚』も『全員死刑』も、元となった事件の加害者のキャラクター性が創作物に少なからず影響を与…

【邦画】『リバーズ・エッジ』感想レビュー--90年代前半の空気感そのままの映画を2018年に公開する意味とは

58点 一応、岡崎京子ファンではある。名前を知ったのは事故から4年くらい後だったが、大学生の頃にハマっていた時期があった。ということもあり、映画『ヘルタースケルター』を観たときは多少の怒りも沸いたのである。これはまず沢尻エリカのステップアッ…

【邦画】『富美子の足』--エレキギターをかき鳴らす的な音でごまかすの、そろそろやめないか?

55点 若い美女である富美子(片山萌美)のしなやかな太ももにハチミツをかけ、さらには数匹の生きたアリを放つ。太ももに群がるアリを凝視して、恍惚の表情を浮かべるじいさん・塚越(でんでん)。こうして文字にしてみると気色悪いことこのうえないが、実…

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.12 群馬編(前編)--「シネマテークたかさき」の壁に書かれたサインは、こすったら消えるのだろうか

シネマテークたかさき 開館:2007年/運営:/スクリーン数:2/座席数:計122(58,64) 所在地:群馬県高崎市/アクセス:JR高崎駅より徒歩6分

【邦画】『羊の木』感想レビュー--殺人犯が出所後にまた人を殺すことって、よくあるの?

56点 元殺人犯という存在に対して、一般的とは全く逆の偏見をしていたのかもしれない。「一度殺人を犯した人が、またするわけがない」という偏見だ。文末が「するとは限らない」なら問題ないのだが、「するわけない」というのは決めつけでしかない。という…

【邦画】『神と人との間』感想レビュー--谷崎的世界観が麻薬のように脳内を揺さぶってくる怪作

監督&脚本:内田英治/原作:谷崎潤一郎配給:TBSサービス/公開:2018年1月27日/上映時間:89分出演:渋川清彦、戸次重幸、内田慈、山田キヌヲ、萬歳光恵、根矢涼香 スポンサードリンク // 71点谷崎潤一郎の短編を現代を舞台にして甦らせるという「TANIZAKI TRIB…

【邦画】『不能犯』--松坂桃李にも沢尻エリカにも感情移入できない観客の視点となるのは…

58点 これ、漫画原作だったのね。先に知っていたら、また違った感慨があったのかもしれない。いや、複数のエピソードがギュッと押し込められている展開から、ある程度連載が続いている原作の存在を予測しなくてはいけなかった。まだまだだな、自分は。

【邦画】『祈りの幕が下りる時』--阿部寛はコメディアンである

64点 原作の功績によるところも大きいと予想されるのだが、ちゃんとしたミステリ映画になっているのである。改めて思い返すと、けっこう入り組んだ構造なのだが、観てる間はそれほどややこしいと感じなかった。最終的に「ある人物がある人物の首を絞めて殺…

【洋画】『ジオストーム』--いい年した大人の兄弟愛を再確認する一方で死んでいく大量の人々

56点 最初に断っておきます。今回、科学考証からくるツッコミは控えます。それをやり始めるとキリがなくなるし、無視するのがこの手の映画の正しい作法だと思うし。モスクワに飛ばされた熱戦ビームみたいなのは何なのか、とかは言いません。そもそもあれは…

【邦画】『嘘を愛する女』--直線だけのドミノ倒しのように進む退屈な話

54点 自分の彼氏が急にくも膜下出血で意識不明の重体となったところ、なんと名前も経歴も詐称していたと発覚。彼が寝ている間に本当は何者なのか探偵とともに探っていく、というのが大筋の話である。普通に暮らしていた幸せが一転するわけで、観客にも「も…

【邦画】『ピンカートンに会いにいく』--人は誰しも、中途半端に終わった過去に囚われてしまう

65点 言い方が難しいが、「トウのたった女優」が5人も勢ぞろいすると壮観である。内田慈という女優は昔からよく見かけていて、市川実和子の後を継ぐ神秘性を持った存在だと思っていたのに、まさかこんな人になるとは予想だにしなかった。あと山田真歩。『…

【邦画】『わたしたちの家』--主人公の「家」に対する計算された構図とカメラワーク

61点 東京藝術大学大学院の修了作品で、PFFアワード2017グランプリの受賞作。非常に判断に困る作品である。というのも、ストーリーだけ追えば、完全に観客に丸投げしているからだ。丸投げしているというのは作品のテーマとかそういうこと以前に、話の意味…

【邦画】『ホペイロの憂鬱』--J3サッカークラブの裏方を主人公にした意外な良作

68点 完全ノーマーク、意外な掘り出し物であった。話の舞台はJ3のサッカークラブ「ビックカイト相模原」。勝てばJ2昇格という大事な試合前に、次々と小さな事件が起こる。主人公であるホペイロ(用具係)の坂上(白石隼也)が、広報プレスの鬼塚(水川…

【邦画】『悪と仮面のルール』--異質な子供時代を経て誕生したのが、オロオロ小市民だった

49点 中村文則の小説は初期のものをすこし読んだだけで、ここ最近の大作には手を出していないのだが、こんなペラペラな話なんだろうか。オートロック付き高級マンション内の自宅にいとも簡単に入り込んでくるようなヤバいヤツに睨まれているというのに、特…

【邦画/アニメ】『映画 中二病でも恋がしたい! Take On Me』--七宮智音が幸せになってくれれば、それでいい

58点 京都アニメーション制作のアニメは、最終回で主人公がヒロインに告白するというパターンを何度か行っている。『境界の彼方』『氷菓』や、劇場版だが『たまこラブストーリー』など。深夜アニメの場合は「恋愛未満」のまま関係性を停滞させておいたほう…

【邦画】『愛の病』--無理筋な話も「だって実話だから」という推進力のみに依存しているが・・・

監督:吉田浩太/脚本:石川均配給:AMGエンタテインメント/公開:2018年1月6日/上映時間:96分出演:瀬戸さおり、岡山天音、八木将康、山田真歩、佐々木心音、藤田朋子 スポンサードリンク // 57点映画のレビューを書く際、真っ先に役者の演技を褒めるのは、…

【邦画】『嘘八百』--時間潰しにちょうどいい映画がもっと必要である

61点 予告を観たときは松竹っぽいなあと思ったが、実際に観てみるとむしろ東映じゃないかと思い直し、でも実際にはギャガだった。題材こそ和風だが、一世一代の詐欺によって恨みのある相手をやっつけようとするというコミカルなコン・ゲームの様子が、昔の…

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.11 京都編(後編)--「出町座」シアターBFの最後列にはハコウマがある

出町座 開館:2017年/運営:シマフィルム/スクリーン数:2/座席数:計90(42,48)/音響:JBLシネマスピーカー、JBL LCR+surroundスピーカー 所在地:京都市上京区/アクセス:叡山電鉄、京阪電鉄 出町柳駅より徒歩5分

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.11 京都編(中編)--「京都シネマ」で上映していた短編アニメが気になる

京都シネマ 開館:2004年/運営:如月社/スクリーン数:3/座席数:計254(104,89,61)/音響:SRD-EX,DTS,SRD 所在地:京都市下京区/アクセス:地下鉄烏丸線四条駅、阪急京都線四条烏丸駅よりすぐ

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.11 京都編(前編)--「京都みなみ会館」の座席は4列目が最も低い

京都みなみ会館 開館:1963年/運営:巖本金属/スクリーン数:1/座席数:154/音響:DCP所在地:京都市南区/アクセス:JR京都駅より徒歩20分、近鉄東寺駅より徒歩3分 スポンサードリンク // あけましておめでとうございます。本年も当ブログをよろしくお…

2017年の新作映画 点数一覧

年の瀬なんで、2017年の新作映画の点数一覧表でも載せておきます。ブログで取り上げたときの点数から変えているものもたくさんあります。今年の初っ端に『沈黙』の点数を低くつけすぎちゃったせいで、あとの作品も「『沈黙』より上じゃないよな」ってかんじ…