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映画‗邦画

【邦画】『覚悟はいいかそこの女子。』ネタバレ感想レビュー--「無償の愛」とは、すなわち「自己満足」なのか

54点 映画の内容に入る前にひとつ。このタイトル、「覚悟はいいか」と「そこの女子。」の間に「、」を打ちたくてしょうがない。倒置している文節をくっつけるのは気持ち悪いし、しかも平仮名が続くので切れ目が一瞬わかりにくい。極めつけは、なぜか最後に…

【邦画/アニメ】『Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow』ネタバレ感想レビュー--ファンサービスに徹した日常回だが、突発的なキャラ改変は本編への悪影響が出やしないか?

50点 ちゃんと事前に調べていなかったこちらが悪いのである。「大人気アニメの約2年ぶりの新作がついに、しかも劇場版で復活!」というつもりで映画館に向かったのでは、肩透かしをくらって当然だ。これは、TVシリーズの1期と2期の間をつなぐ日常回の…

【邦画】『パーフェクトワールド 君といる奇跡』ネタバレ感想レビュー--相手を過剰に思いやることから発生する、薄皮一枚で包んだグロテスク

66点 意外なことに、一級建築士や建築事務所の描写が、それほど間違っていない。邦画に出てくる建築士って、悠々自適に遊び惚けているみたいな人が多いから。なぜか在宅ワーク率も高いし。本作の場合、たとえば一級建築士の受験資格を取れる期間(大学で建…

【映画駄話】2018年10月に公開する謎の邦画18作品をご紹介します

今年の10月は宅建試験があるので映画館通いを控えようと思っていたのですが、何やら謎の邦画が多すぎて試験勉強どころじゃなくて困っているのです。なので10月公開の気になる謎の邦画を一挙にご紹介しますので、ぜひ皆さん観に行って頂きたいのです。そして…

【邦画】『パパはわるものチャンピオン』ネタバレ感想レビュー--プロレスの中の虚構と映画の中の現実が重なったとき、圧倒的な感動が生まれる

68点 おそらく、日本映画に登場するプロレスシーンの中で、史上最高のものが見られる。これまで日本映画の中でのプロレスといえば、手弁当で経営しているような超小規模の団体ばかりであった。言い方は悪いが、傍流である。「世界の片隅で健気に頑張る人々…

【邦画】『コーヒーが冷めないうちに』ネタバレ感想レビュー--コーヒーに何か混入するかして幻覚でも見せていたのかと思ったが、そうでもないらしい

監督:塚原あゆ子/脚本:奥寺佐渡子/原作:川口俊和配給:東宝/公開:2018年9月21日/上映時間:117分出演:有村架純、健太郎、波瑠、林遣都、深水元基、松本若菜、薬師丸ひろ子、吉田羊、松重豊、石田ゆり子 スポンサードリンク // 54点タイムリープ(時間移動)モ…

【邦画】『響 -HIBIKI-』ネタバレ感想レビュー--平手友梨奈が凡人たちに暴力を伴ったうえで救済の言葉を与える女神となる

66点 文学の話でも、小説の話でもない。本作において、小説なるものは、天才少女を天才だと言わしめるためのツールに過ぎない。なぜ彼女は小説を書くか。なぜ彼女の小説が人の心に響き、評価されるのか。答えはおろか、そもそも問いかけることさえしていな…

【邦画】『累 -かさね-』ネタバレ感想レビュー--土屋太鳳というモンスターを目覚めさせるための儀式と、利用される芳根京子

67点 全ては土屋太鳳というモンスターを目覚めさせ、民を震え上がらせようとする目的のみによって創られた作品である。芳根京子ですら、土屋太鳳を立てるための存在にすぎない。そのため、映画にとって大切な様々なことも、土屋太鳳の邪魔になるからと排し…

【邦画/アニメ】『ペンギン・ハイウェイ』ネタバレ感想レビュー--新たなるアニメーションの力、それは「静止画」

71点 アニメーションの力を感じた。もちろん、コーラの缶がペンギンに変化するなど、現実にはあり得ない事象を違和感なく日常の中に溶け込ませるには、アニメが最適な表現方法であることは既に知られている。本作『ペンギン・ハイウェイ』は、そんなシュー…

【邦画】『SUNNY 強い気持ち・強い愛』ネタバレ感想レビュー--新たに捏造された「憧れの過去」への執着は、絶対的に正しいのか?

52点 篠原涼子演じる奈美が高校生時代の仲間を探す現在パートと、広瀬すず演じる奈美が高校生活を送る1995年前後を舞台とした過去パートが交互に組み合わさる構成である。この、過去パートで奈美が通う高校が、全員がコギャルという女子高で、授業が成り立…

【邦画】『ハッピーメール』ネタバレ感想レビュー--野呂佳代の身体的な魅力が満載のアイドル映画

56点 まごうことなく完全なる野呂佳代のアイドル映画である。野呂佳代といえば、元SDN48メンバーの中では(あくまでTVでの露出度を基準とすれば)出世頭であり、その丸くて個性的な顔立ちやふくよかで安定感のある体型を武器にバラエティ番組で活躍…

【邦画】『検察側の罪人』ネタバレ感想レビュー--木村拓哉、二宮和也のあらゆる意味でのパワーが、原田眞人監督の暴走を抑えていた

63点 原田眞人監督については、個人的には『魍魎の匣』をあんなことにしてしまった一点だけで許されざる罪人として認識している。その件は差し置いても、そんなに作品を観ているわけではないが、毎度のようにおかしな脚本、おかしな演出、おかしな編集が目…

【邦画/アニメ】『アラーニェの虫籠』ネタバレ感想レビュー--「とにかくホラーっぽい感じ」を詰め込んだ、"要素"のごった煮は悪くない

57点 アニメーション作家の坂本サクが、ほぼ一人で創り上げた長編アニメーション。新海誠が『ほしのこえ』をマッキントッシュ1台で制作した衝撃を思い出すが、今回は75分の長編である。技術の発展もあるだろうが、一定の世界観は保たれており、クオリティ…

【邦画】『銀魂2 掟は破るためにこそある』ネタバレ感想レビュー--ギャグが無くなってシリアスのみになってから、とにかく長え!

42点 前作『銀魂』は、このブログで、それなりに称賛した。原作同様、ベタな人情噺が本筋としてあって、その周りに大量のギャグがくっついてくるという作品の骨格が、福田雄一監督の資質と巧くマッチしていたためである。本筋のシリアス担当キャラとギャグ…

【邦画】『ゾンからのメッセージ』ネタバレ感想レビュー--虚構と現実の境界を越えた先にある「映画を創るのは大変だ」というメッセージ

53点 本作『ゾンからのメッセージ』は、『ジョギング渡り鳥』と同じく、映画美学校のアクターズ・コースによる修了制作作品である。監督は『ゲゲゲの女房』などの良質な小品で知られる鈴木卓爾であり、青春映画ブームによって売れっ子となった古澤健が脚本…

【邦画/アニメ】『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ~2人の英雄(ヒーロー)~』ネタバレ感想レビュー--親子関係をメインに持ってくるのは『ヒロアカ』の流儀なんだろうか

監督:長崎健司/脚本:黒田洋介/原作:堀越耕平配給:東宝/公開:2018年8月30日/上映時間:96分/アニメーション制作:ボンズ出演:山下大輝、三宅健太、志田未来、生瀬勝久、小山力也 スポンサードリンク // 60点先に個人的なことを言うと、「週刊少年ジャンプ」連…

【邦画】『形のない骨』ネタバレ感想レビュー--不安定な共同体の中では、無関係な第三者の接触によって一時的な安心感を得られる

77点 不思議な映画である。とある家族の話であり、爆発したら全てが崩壊しそうな火種があちこちにあるが、その火種は最後まで燻ったままで、映画は終わる。いつもだったら、前フリばかりで何も解決していないなんてとんでもないと文句を言うところだが、本…

【邦画】『イマジネーションゲーム』ネタバレ感想レビュー--久本雅美と板野友美が織りなす、強引なパワープレーによるシュールレアリスム

55点 大手ゼネコンのやり手部長である早見真紀子(久本雅美)は、結婚も諦めて女を捨てて仕事一筋で生きている。他人にも完璧を求める性格のため、後輩の白石久美子(仙石みなみ)をイビリまくり、社内では陰口が絶えない。そんな彼女だが、生脱ぎのパンテ…

【邦画】『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』ネタバレ感想レビュー--他者を変化させることばかりが、青春の悩みの解決法ではないのだ

63点 人前だとうまく喋れず自分の名前すら言えない女子高生・志乃(南沙良)は、クラスに馴染めずにいたが、同じく周りに壁を作って孤立していた同級生・加代(蒔田彩珠)と仲良くなる。志乃は歌だったら上手く歌えるということを知った加代は、自分はギタ…

【邦画/アニメ】『未来のミライ』ネタバレ感想レビュー--運命付けられた「家族」の形成を強制させられる絶望

54点 主人公が4歳の男の子ということもあり、主たる舞台は自宅となっている。4歳児にとって世界の半分以上は自宅であるから、妥当な判断だ。傾斜のある土地を活用し、各部屋の床の高さを変えることで間仕切りの代わりとした、いかにもなデザイナーズ物件…

【邦画】『名前』ネタバレ感想レビュー--全ての原因を「失った家族」に求めるのは危険な思想ではないか

59点 中村正男(津田寛治)は、人によっていくつもの名前を使い分けている中年男。恋人には「石井」、飲み仲間には世界を飛び回るエリートサラリーマン「吉川」、職場のペットボトルリサイクル工場では妻が病気で入院中の「久保」という風に。職場で、妻の…

【邦画】『わたしに××しなさい!』ネタバレ感想レビュー--リアル至上主義の大前提の中で繰り広げられるフィクション性

53点 地味でメガネの女子高生・氷室雪菜(玉城ティナ)は、実は「ゆぴな」というペンネームで、同世代の女子に大人気のウェブ小説家という裏の顔を持っている。普段はヴァンパイアなどが出てくる伝奇小説みたいなものを書いているらしい(しかし、そのジャ…

【邦画】『カメラを止めるな!』ネタバレ感想レビュー--映画は、伏線とその回収が繋がることによって、命を帯びてくる

82点 まず、映画『カメラを止めるな!』をまだ観ていない方へ。今すぐ、ブラウザを閉じてください。そして、今まさに世界のどこかで上映しているのなら、すぐにその映画館がある方向に向かって、わき目もふらずに走り出してください。この映画を100%の状態…

【邦画】『傀儡』ネタバレ感想レビュー--「混沌のための混沌」のための素晴らしい繰り返し演出

63点 ユーロスペースのレイトショー案件。学生の卒業制作ではあるが、PFFなどの映画祭でも高評価を得ており、正家用展開にも耐えうる程度の力を持っている、なかなか創り込まれた作品であった。充分な制作費があったとは思えないが、この手の映画なら仕方…

【邦画】『トウキョウ・リビング・デッド・アイドル』ネタバレ感想レビュー--ゾンビが本格的なアクションを見せる、超斬新なゾンビ映画

47点 毎度おなじみ、そんなに有名ではないアイドルグループのメンバー主演のホラーアクション。しかも今回はゾンビである。ゾンビ映画って作法がたくさんあるから安直に手を出すと目も当てられないことになるのだが、先に結論を言えば、やっぱり目も当てら…

【邦画】『榎田貿易堂』ネタバレ感想レビュー--オフビートな笑いの中で、ひとり浮いている渋川清彦

57点 名バイプレイヤーとして知られる渋川清彦が、同郷である飯塚健監督とタッグを組んで制作した、地元の群馬県渋川市を舞台にしたオリジナル脚本の作品。こういう個人の想いから生まれた作品が、企画倒れにならずに最後まで完成できて上映まで行えるのは…

【邦画】『万引き家族』ネタバレ感想レビュー--「家族」関係の流動的な変換による救い

74点 表題にもある通り、このブログは取り上げる映画のネタバレを前提としています。これから扱う『万引き家族』も、次の段落でいきなりネタバレしますので、ご注意ください。具体的には、宣伝などではほとんど存在を隠されている、ある出演者の名前が出て…

【邦画】『馬の骨』ネタバレ感想レビュー--歌の力を信じ切っていた『いか天』出演者の誤算

53点 かつて奇抜な格好のロックバンドを組んで一瞬だけTVに出た中年男が、歌手を夢見る少女と出会うことで、もう一度ライブハウスに立つというストーリー。監督・脚本(共同)・主演は、かつて『三宅裕司のいかすバンド天国』に出演し、審査員特別賞を受…

【邦画】『恐竜の詩』ネタバレ感想レビュー--丹波市の雑な紹介とジェネリック家電PRを1800円払って見させられる苦痛

38点 いやー、久々にとんでもない映画に出会ってしまった。これを観た直後なら、どんなダメ映画を観たとしても優しく許せてしまいそうだ。簡単に言うと、1800円を払って兵庫県丹波市の雑な紹介とジェネリック家電のPRを延々と見させられたのだ。都内…

【邦画】『友罪』ネタバレ感想レビュー--生田斗真と瑛太の演技力を無駄遣いした、とにかく散らかっている話

53点 とにかく散らかっている。登場人物が特段多いわけでもないのだが、個々のキャラクター性が安定していないうえに、相関関係も繋がりが薄いところが多い。これがわざとであり、世界はそもそも散らかっているのだというメッセージでもなさそうだ。単に、…