映画‗原作‗漫画
最近観た邦画4作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
とんかつ映画と言えば、川島雄三監督で森繁久彌と淡島千景が出演した『喜劇 とんかつ一代』が真っ先に思い浮かぶ。というか、他に出てこない。ボクは随分前に、今は亡き吉祥寺バウスシアターの爆音映画祭で『喜劇 とんかつ一代』を観ていて、正直なところ内…
晴れて高校に入学したアニメオタクの小野田坂道(永瀬廉)は、念願のアニメ研究会に入ろうとするも、人数が足りないので廃部になったとの掲示を見て、学校の廊下でひとり叫び膝から崩れ落ちる。現実世界で実際に「膝から崩れ落ちる」人はいないわけで、フィ…
ギャグ漫画を実写映画化するときに、必ずぶち当たる問題がある。ギャグとはいえ、長く連載を続けていると、ちょっと感動できるようなエピソードも混じってくる。特に印象的だと神回とか呼ばれて、ファンの間では語り草になったり。で、そんな大切なエピソー…
話の骨格自体は悪くないのである。未読だが、おそらく鈴木由美子(『白鳥麗子でございます』の人)の原作漫画がよくできているのであろう。見栄っ張りで自尊心の強い"バカオンナ"の20代の半生を追った物語。原作はバブル期が舞台だが、映画では2010年から現…
少女漫画が原作の映画『私がモテてどうすんだ』は、太った腐女子オタクの女子高生が急に激ヤセして超絶美人になったためにイケメンどもが寄り付いてくるという、設定だけ抜き出したらルッキズムの極みのような酷い話に思える。実際、冒頭からしばらくは、ル…
監督:古厩智之/脚本:吉田玲子/原作:珈琲配給:ビターズ・エンド/上映時間:101分/公開:2020年7月3日出演:工藤遥、伊藤健太郎、鈴木仁、吉川愛、小野花梨、両角周、田中偉登、中村里帆、小林且弥 注意:文中で直接的なネタバレはしていませんが、軽…
最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
43点 この映画は、誰に向けられて創られているのだろうか。主人公カップルのような「ヲタク」に向けられていないのは確かだ。原作の読者層もいまいち把握しきれていないのだが、おそらく「苦手な恋愛を頑張る若者」を見届けたい層が、若い女性を中心に一定…
52点 なぜか美男美女しかいない、とある高校3年生のクラス。視聴覚室に集められたクラスメイト36人は、担任の下部(中村獅童)によって不気味な映像を見せられる。この映像を見たために、特定の行動を取ると自殺してしまう催眠にかかってしまったのだ。「…
最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
最近観た邦画2作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
57点 みんな、本当は気になっているはずなのだ。だが、それを指摘した途端、これまで積み上げてきたものがガラガラと音を立てて崩れてしまうこともまた、解っているのだ。だから、誰もが気づかないふりをして、そこに触れないようにしているのだ。だが、こ…
73点 「隠れビッチ」とは、「他者から求められる自分」に優越感を感じて承認欲求を得るべく、あらゆる男から告白されることを生きがいに奮闘している女のことである。思い通りに告白の言葉を聞いた後は、鼻をほじりながら断りの電話を入れて、一丁上がりと…
最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
最近観た邦画3作のレビューです。直接的に文中で結末には触れていませんが、ネタバレにはご注意ください。
虚構性の強いコミカルな作品、特に漫画実写化作品を手掛けることが多いが、持ち前のダイナミズムを駆使して良い意味でのマンガ的な空間を構築している。演出畑の人であり自ら脚本を書くことがないため、作品の出来は脚本家によって左右しているが、リアルか…
70点 それほど山崎貴監督作品を追いかけているわけではない。また、本作がどれだけ原作準拠なのかも確認していないので、この物語に対する山崎貴監督の成分がどれほどの割合なのかも不明である。だが、この映画『アルキメデスの大戦』が、監督の過去作と比…
最近観た邦画3作の短評レビューです。例によって、軽くネタバレありです。
52点 TVドラマの劇場版とのことだが、元は全く知らない。男子寮に住む広告会社の若手社員4人が、金曜日の夜は皆で料理を持ち寄ってみんなで和気あいあいと夕飯を取るという話らしい。広告会社の社員が毎週金曜の夜に何も予定が無いのは、どの程度のリア…
52点 冒頭シーンで、壁に「壁」ってテロップが出ていた。斬新。料亭みたいなところで海外マフィアと暴力団の密会が行われていて、そこに岡田准一演じるプロの殺し屋が単身乗り込んで片っ端から撃ち殺すというオープニングである。空間が狭いためにアクショ…
6月公開の邦画3作の短評レビューです。例によって、軽くネタバレありです。
62点 昨今のアニメ映画は、緻密に描きこまれた作画ばかりが賞賛されている気がする。もちろんそれは、アニメを評価するうえで、これ以上ないポイントではある。アニメとはつまるところ、絵の快楽を提供するものだから。ただ最近は、作画の手間だけで作品の…
55点 長く連載された少女漫画の中盤のエピソードを抜き出しているせいで、主人公の男女が同棲して付き合っているところからスタートするという、昨今のキラキラ映画では珍しいタイプの作品となっている。冒頭に、これまでのあらすじとして、映画1本分に相…
77点 都道府県ネタに関しては、関東在住でなくても解るような定番のものが多かった。埼玉県民に対する揶揄として「海に異常に執着する」というのが何度も出てくるが、これは小学校で習う社会科の知識があれば理解できるわけだし。他にも草加せんべいや深谷…
70点 これ、漫画実写化の正攻法での成功例であり、現代日本におけるスクリューボール・コメディの完成形ではないか。それくらい素晴らしく、興奮した。監督が『鈴木先生』(ドラマも映画も)の人だと後で気づいて納得。『チア☆ダン』『俺物語!!』など観逃…
58点 ほとんど少女漫画を読まないし、少女漫画原作の邦画もあまり観ないので、本作がどの程度のスタンダードなのかは判断できない。パッと思いついた少女漫画原作の映画が『ちはやふる』と『溺れるナイフ』なのだが、たぶんこれらはイレギュラーなほうだろ…
52点 お笑い芸人でありながら、役者として映画やドラマに出演する人は、別に珍しくもない。話題性やイロモノ扱いではなく、あくまで役者の実力を買われてオファーされている人もザラにいる。最近の邦画でよく見かける芸人では、TKO・木下隆行やアンジャ…