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映画とか漫画とか似顔絵とか

映画‗出演‗リリー・フランキー

【邦画】『SUNNY 強い気持ち・強い愛』ネタバレ感想レビュー--新たに捏造された「憧れの過去」への執着は、絶対的に正しいのか?

52点 篠原涼子演じる奈美が高校生時代の仲間を探す現在パートと、広瀬すず演じる奈美が高校生活を送る1995年前後を舞台とした過去パートが交互に組み合わさる構成である。この、過去パートで奈美が通う高校が、全員がコギャルという女子高で、授業が成り立…

【邦画】『万引き家族』ネタバレ感想レビュー--「家族」関係の流動的な変換による救い

74点 表題にもある通り、このブログは取り上げる映画のネタバレを前提としています。これから扱う『万引き家族』も、次の段落でいきなりネタバレしますので、ご注意ください。具体的には、宣伝などではほとんど存在を隠されている、ある出演者の名前が出て…

【邦画】『ラプラスの魔女』ネタバレ感想レビュー--特に何もせず巻き込まれているだけの櫻井翔と、不思議なカメラワーク

51点 冒頭、竜巻に襲われる母娘のシーンから始まる。大変なことが起こっているらしいのだが、カメラアングルがおかしな方向を向いていたりして、状況がよく解らない。小屋の中に逃げ込むものの、娘と繋いだ手が離れて、竜巻の中に吸い込まれてしまう母親。…

【邦画】『blank13』レビュー--斎藤工という役者監督らしい巧みな演出力に驚くと同時に、モヤモヤする消化不良な感じもする

62点 公開してからずっとシネマート新宿で1日1回だけの上映だったため、すぐに席が予約で埋まってしまい、なかなか観られずにいた。公開から3週目になって回数も増え、渋谷や池袋でも上映されるようになったため、やっと観ることができた。

【邦画】『サニー/32』レビュー--ネット文化が重要に関わった事件なのに、創り手たちはネット文化に詳しくないような

60点 元ネタの事件って2004年か。あの加害者は、もう20代後半なんだな。なかなか茶化しづらい事件ではある。実際の事件を元にした映画は多くあり、『冷たい熱帯魚』も『全員死刑』も、元となった事件の加害者のキャラクター性が創作物に少なからず影響を与…

【邦画】『探偵はBARにいる3』感想レビュー--そろそろ大泉洋について真剣に考えるべきではないか

61点 大泉洋とはなんなのか。一度、真剣に考えるべきではないか。ボクの知る限り、タレントとしてのポジションが唯一無二の存在である。人気者ってだけならたくさんいるが、その人気の源が、どうにも掴めないのだ。さらにややこしいことに、ボク自身、大泉…

【邦画】『パーフェクト・レボリューション』レビュー--障害者×純粋すぎるヒロイン×考えすぎる介護役、という定番

幼少期の脳性麻痺により車椅子生活を送る中年のおじさん・クマと、人格障害(正確にはパーソナリティ障害だが、劇中で使用された用語を採用します)の美少女・ミツによるハートフル・ラブストーリー。公開規模は小さいが、日曜日かつ映画サービスデーのTOHO…

【邦画】『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』レビュー--ヒロイン役は水原希子ではなく、安藤サクラである

69点 まず断言しなくてはいけない。映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(以下、『民生ボーイ』)の主人公は妻夫木聡演じる雑誌編集者・コーロキであり、ヒロインは誰が何と言おうと安藤サクラ演じるコラムニスト・美上ゆうで…

【邦画】『美しい星』レビュー--なんだかユーロスペースにいるような錯覚に陥った

監督:吉田大八/脚本:吉田大八、甲斐聖太郎/原作:三島由紀夫配給:ギャガ/公開:2017年5月26日/上映時間:113分出演:リリー・フランキー、亀梨和也、高橋愛、中嶋朋子、佐々木蔵之介 スポンサードリンク // 58点ここ最近、ブログの更新が途絶えていたのは、仕…

【邦画】『聖の青春』レビュー--劇中で羽生善治が登場するとき、視点は「羽生を見る村山」になる

監督:森義隆/脚本:向井康介/原作:大崎善生配給:KADOKAWA/公開:2016年11月19日/上映時間:124分出演:松山ケンイチ、東出昌大、染谷将太、柄本時生、リリー・フランキー スポンサードリンク // 67点『聖の青春』は、天才と言われながらも29歳にして亡くなった…

【邦画】『SCOOP!』レビュー--「深夜までパソコンに向かい記事を1本仕上げる」シーンは大根仁監督の原風景なのか

監督・脚本:大根仁配給:東宝/公開:2016年10月1日/上映時間:120分出演:福山雅治、二階堂ふみ、吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキー スポンサードリンク // 63点大根仁監督といえば、商業的な成功と評論家による評価の両方をバランスよく手中に収めており…