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【邦画】『銀魂2 掟は破るためにこそある』ネタバレ感想レビュー--ギャグが無くなってシリアスのみになってから、とにかく長え!

42点 前作『銀魂』は、このブログで、それなりに称賛した。原作同様、ベタな人情噺が本筋としてあって、その周りに大量のギャグがくっついてくるという作品の骨格が、福田雄一監督の資質と巧くマッチしていたためである。本筋のシリアス担当キャラとギャグ…

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.14 青森編(前編)--「青森松竹アムゼ」はゲームセンターの音で我に返る

「青森松竹アムゼ」は、青森県青森市にある3つの映画館のうちのひとつ。国道113号線沿いに位置するショッピングモール「サンロード青森」の地下1階にある。100前後の座席数のスクリーン3つを有しており、ギリギリシネコンと言っていいくらいの規模である

【邦画】『ゾンからのメッセージ』ネタバレ感想レビュー--虚構と現実の境界を越えた先にある「映画を創るのは大変だ」というメッセージ

53点 本作『ゾンからのメッセージ』は、『ジョギング渡り鳥』と同じく、映画美学校のアクターズ・コースによる修了制作作品である。監督は『ゲゲゲの女房』などの良質な小品で知られる鈴木卓爾であり、青春映画ブームによって売れっ子となった古澤健が脚本…

【邦画/アニメ】『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ~2人の英雄(ヒーロー)~』ネタバレ感想レビュー--親子関係をメインに持ってくるのは『ヒロアカ』の流儀なんだろうか

監督:長崎健司/脚本:黒田洋介/原作:堀越耕平配給:東宝/公開:2018年8月30日/上映時間:96分/アニメーション制作:ボンズ出演:山下大輝、三宅健太、志田未来、生瀬勝久、小山力也 スポンサードリンク // 60点先に個人的なことを言うと、「週刊少年ジャンプ」連…

【邦画】『形のない骨』ネタバレ感想レビュー--不安定な共同体の中では、無関係な第三者の接触によって一時的な安心感を得られる

77点 不思議な映画である。とある家族の話であり、爆発したら全てが崩壊しそうな火種があちこちにあるが、その火種は最後まで燻ったままで、映画は終わる。いつもだったら、前フリばかりで何も解決していないなんてとんでもないと文句を言うところだが、本…

【邦画】『イマジネーションゲーム』ネタバレ感想レビュー--久本雅美と板野友美が織りなす、強引なパワープレーによるシュールレアリスム

55点 大手ゼネコンのやり手部長である早見真紀子(久本雅美)は、結婚も諦めて女を捨てて仕事一筋で生きている。他人にも完璧を求める性格のため、後輩の白石久美子(仙石みなみ)をイビリまくり、社内では陰口が絶えない。そんな彼女だが、生脱ぎのパンテ…

【邦画】『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』ネタバレ感想レビュー--他者を変化させることばかりが、青春の悩みの解決法ではないのだ

63点 人前だとうまく喋れず自分の名前すら言えない女子高生・志乃(南沙良)は、クラスに馴染めずにいたが、同じく周りに壁を作って孤立していた同級生・加代(蒔田彩珠)と仲良くなる。志乃は歌だったら上手く歌えるということを知った加代は、自分はギタ…

【邦画/アニメ】『未来のミライ』ネタバレ感想レビュー--運命付けられた「家族」の形成を強制させられる絶望

54点 主人公が4歳の男の子ということもあり、主たる舞台は自宅となっている。4歳児にとって世界の半分以上は自宅であるから、妥当な判断だ。傾斜のある土地を活用し、各部屋の床の高さを変えることで間仕切りの代わりとした、いかにもなデザイナーズ物件…

【邦画】『名前』ネタバレ感想レビュー--全ての原因を「失った家族」に求めるのは危険な思想ではないか

59点 中村正男(津田寛治)は、人によっていくつもの名前を使い分けている中年男。恋人には「石井」、飲み仲間には世界を飛び回るエリートサラリーマン「吉川」、職場のペットボトルリサイクル工場では妻が病気で入院中の「久保」という風に。職場で、妻の…

【邦画】『わたしに××しなさい!』ネタバレ感想レビュー--リアル至上主義の大前提の中で繰り広げられるフィクション性

53点 地味でメガネの女子高生・氷室雪菜(玉城ティナ)は、実は「ゆぴな」というペンネームで、同世代の女子に大人気のウェブ小説家という裏の顔を持っている。普段はヴァンパイアなどが出てくる伝奇小説みたいなものを書いているらしい(しかし、そのジャ…

【邦画】『カメラを止めるな!』ネタバレ感想レビュー--映画は、伏線とその回収が繋がることによって、命を帯びてくる

82点 まず、映画『カメラを止めるな!』をまだ観ていない方へ。今すぐ、ブラウザを閉じてください。そして、今まさに世界のどこかで上映しているのなら、すぐにその映画館がある方向に向かって、わき目もふらずに走り出してください。この映画を100%の状態…

【邦画】『傀儡』ネタバレ感想レビュー--「混沌のための混沌」のための素晴らしい繰り返し演出

63点 ユーロスペースのレイトショー案件。学生の卒業制作ではあるが、PFFなどの映画祭でも高評価を得ており、正家用展開にも耐えうる程度の力を持っている、なかなか創り込まれた作品であった。充分な制作費があったとは思えないが、この手の映画なら仕方…

【邦画】『トウキョウ・リビング・デッド・アイドル』ネタバレ感想レビュー--ゾンビが本格的なアクションを見せる、超斬新なゾンビ映画

47点 毎度おなじみ、そんなに有名ではないアイドルグループのメンバー主演のホラーアクション。しかも今回はゾンビである。ゾンビ映画って作法がたくさんあるから安直に手を出すと目も当てられないことになるのだが、先に結論を言えば、やっぱり目も当てら…

【邦画】『榎田貿易堂』ネタバレ感想レビュー--オフビートな笑いの中で、ひとり浮いている渋川清彦

57点 名バイプレイヤーとして知られる渋川清彦が、同郷である飯塚健監督とタッグを組んで制作した、地元の群馬県渋川市を舞台にしたオリジナル脚本の作品。こういう個人の想いから生まれた作品が、企画倒れにならずに最後まで完成できて上映まで行えるのは…

【邦画】『万引き家族』ネタバレ感想レビュー--「家族」関係の流動的な変換による救い

74点 表題にもある通り、このブログは取り上げる映画のネタバレを前提としています。これから扱う『万引き家族』も、次の段落でいきなりネタバレしますので、ご注意ください。具体的には、宣伝などではほとんど存在を隠されている、ある出演者の名前が出て…

【邦画】『馬の骨』ネタバレ感想レビュー--歌の力を信じ切っていた『いか天』出演者の誤算

53点 かつて奇抜な格好のロックバンドを組んで一瞬だけTVに出た中年男が、歌手を夢見る少女と出会うことで、もう一度ライブハウスに立つというストーリー。監督・脚本(共同)・主演は、かつて『三宅裕司のいかすバンド天国』に出演し、審査員特別賞を受…

【邦画】『恐竜の詩』ネタバレ感想レビュー--丹波市の雑な紹介とジェネリック家電PRを1800円払って見させられる苦痛

38点 いやー、久々にとんでもない映画に出会ってしまった。これを観た直後なら、どんなダメ映画を観たとしても優しく許せてしまいそうだ。簡単に言うと、1800円を払って兵庫県丹波市の雑な紹介とジェネリック家電のPRを延々と見させられたのだ。都内…

【邦画】『友罪』ネタバレ感想レビュー--生田斗真と瑛太の演技力を無駄遣いした、とにかく散らかっている話

53点 とにかく散らかっている。登場人物が特段多いわけでもないのだが、個々のキャラクター性が安定していないうえに、相関関係も繋がりが薄いところが多い。これがわざとであり、世界はそもそも散らかっているのだというメッセージでもなさそうだ。単に、…

【邦画】『恋は雨上がりのように』ネタバレ感想レビュー--小松菜奈に恋愛感情を持たれたら、恐怖でしかない

63点 45歳のバツイチ子持ちの中年男性が、17歳の女子高生から恋愛感情を持たれて迫られる。昨今の風潮からすれば、これはホラーと捉えることもできる。リアルな空気感は今でも男尊女卑の傾向が強い現代日本であるが、とりあえずタテマエとしては、中年男性…

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.13 三重編--「伊勢 進富座」の周辺は怖くなってくるほど静かだった

伊勢 進富座 開館:2002年/運営:水野昌光/スクリーン数:2/座席数:計168(120,48) 所在地:三重県伊勢市/アクセス:近鉄山田線宮町駅より徒歩5分

【邦画/アニメ】『GODZILLA 決戦機動増殖都市』ネタバレ感想レビュー--ゴジラの名を借りた都市文明批評だったが、概念に留まっていたのが残念であった

59点 前作『GODZILLA 怪獣惑星』を当ブログで取り上げたとき、これは「もしもゴジラが○○だったら」大喜利ではないかと書いた。その続きである本作も同様で、基本的には「もしもメカゴジラが○○だったら」大喜利における、逸脱な回答である。ゴジラが人間に…

【洋画/ドキュ】『ジェイン・ジェイコブズ:ニューヨーク都市計画革命』感想レビュー--街には人間が必要だという主張は、当然コルビュジエ批判へと繋がる

64点 時の権力者と親密な関係を持ち、都市計画を牛耳っている大物デベロッパーが、貧困層が住む街区を取り壊して高層ビルや道路を作ろうと計画する。そこに現れた一介の庶民でもある女性ジャーナリストが無謀にも立ち向かい、計画を中止させることで、住民…

【邦画】『孤狼の血』ネタバレ感想レビュー--東映が実録ヤクザ映画を復活するためにやらなければいけなかったこと

72点 東映の警察・実録ヤクザ映画については、全く詳しくない。まだ東映ポルノのほうが、それなりに名画座で観ているので、雰囲気を掴んでいるくらいだ。「東映魂」と聞くと、深作欣二よりも先に石井輝男とか鈴木則文といった名前のほうが先に思い浮かぶ。…

【邦画旧作】『That's カンニング! 史上最大の作戦?』ネタバレ感想レビュー--山口達也と安室奈美恵という2018年に芸能界を去る2人が主演した迷作

『That's カンニング! 史上最大の作戦?』という映画をご存じだろうか。ある年齢ゾーンの人にとっては、タイトルだけは聞いたことのある懐かしい作品かもしれない。1996年に公開された、東映とフジテレビの共同制作によるコメディ映画である。当時は「世紀…

【邦画】『ラプラスの魔女』ネタバレ感想レビュー--特に何もせず巻き込まれているだけの櫻井翔と、不思議なカメラワーク

51点 冒頭、竜巻に襲われる母娘のシーンから始まる。大変なことが起こっているらしいのだが、カメラアングルがおかしな方向を向いていたりして、状況がよく解らない。小屋の中に逃げ込むものの、娘と繋いだ手が離れて、竜巻の中に吸い込まれてしまう母親。…

【映画駄話】山口達也は2本。TOKIOの映画出演が異常に少ない気がしたので、ジャニーズタレントの映画出演本数を数えてみた。

ジャニーズ事務所の所属タレントの映画出演本数を調べて、多い順に並べてみた。何かが見えてくるかもしれない。

【邦画/アニメ】『リズと青い鳥』ネタバレ感想レビュー--「アニメでしか表現できないこと」を追求したうえでの、日本映画界への殴り込み

78点 日本の映画制作に関わるものたちは、『リズと青い鳥』の登場に焦るべきである。山田尚子監督は、本気で日本の映画界に殴り込みをかけている。特定層だけに向けられた深夜アニメのノウハウを活かしつつ、映画作品においては全世代にターゲットを広げよ…

【邦画】『いぬやしき』ネタバレ感想レビュー--木梨憲武の映画アウェイ感が、劇中の犬屋敷の不器用さとマッチしていた

62点 木梨憲武というかとんねるずは、その芸歴や知名度からすると、驚くほど映画との関わりが少ない。森田芳光監督『そろばんずく』は未見なのだが、それ以降も出演作自体が非常に少ないし、大抵は「とんねるずというTVタレントとしてのキャラクターその…

【邦画】『泳ぎすぎた夜』ネタバレ感想レビュー--誰しもが子供時代の原風景を記憶の底から引きずり出される青森マジックリアリズム

62点 舞台は冬の青森の小さな町。6歳の少年が、父親の働く魚市場まで行ってみようと、ちょっとしたひとり旅に出る。ただそれだけ。大きな事件が起こるわけでもなく、セリフすらほとんどない。どうしたって退屈な話になりそうだが、これがなかなか観ていて…

【邦画】『聖なるもの』ネタバレ感想レビュー--複雑極まりない入れ子構造は、映画の枠を超えてくる

73点 「PFFアワード」準グランプリ『花に嵐』が一部で話題となった岩切一空監督の最新作。大学の映画研究会の学生が回しているカメラの映像を主体としたフェイクドキュメンタリーのような構成に加え、存在すら定かではない美少女に囚われていく流れなど、…