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映画とか漫画とか似顔絵とか

【邦画】『亜人』--なぜ主人公を「普通の人」に変更したのか

48点 原作がある映画の場合、原作からどこをどのように変更したかによって、作り手の意思を読み取るというのは一般的な見方であろう。人気漫画を原作とする『亜人』はどうかというと、実は原作のある重要な要素をバッサリと切り落としている。しかもそれが…

【邦画】『パーフェクト・レボリューション』--障害者×純粋すぎるヒロイン×考えすぎる介護役

幼少期の脳性麻痺により車椅子生活を送る中年のおじさん・クマと、人格障害(正確にはパーソナリティ障害だが、劇中で使用された用語を採用します)の美少女・ミツによるハートフル・ラブストーリー。公開規模は小さいが、日曜日かつ映画サービスデーのTOHO…

【邦画】『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』--ヒロイン役は水原希子ではなく、安藤サクラである

69点 まず断言しなくてはいけない。映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(以下、『民生ボーイ』)の主人公は妻夫木聡演じる雑誌編集者・コーロキであり、ヒロインは誰が何と言おうと安藤サクラ演じるコラムニスト・美上ゆうで…

【映画にがおえ】水原希子@『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』

水原希子みずはら・きこ 1990年アメリカ生まれの女優、モデル。2003年に『Seventeen』専属としてモデルデビュー。一時期の休業を経て、2009年に映画『ノルウェイの森』の主演として女優デビュー。 スポンサードリンク // 本名「オードリー・希子・ダニエル」…

【邦画】『三度目の殺人』--真実を示さないという構造を取っているのは、どういう効果を持つのか

64点 ズルいのである。これは「真実が何なのか劇中ではっきりと示されない」というタイプの作品である。もちろんそういう映画も多いのだが、この作品の場合は「謎は謎のままで余韻を楽しむ」という話でもないのではないか。映画『三度目の殺人』において、…

【邦画】『散歩する侵略者』--抽象性の高い話を映画の力で強引に納得させている

62点 地球を侵略しに来た宇宙人が、地球人から「家族」「所有」「仕事」といった概念を奪っていく。非常にぼんやりとした、抽象性の高い話である。元は戯曲であるが、純文学小説にしたら面白いかもしれない。半面、映画にするのは難しい。油断すると言葉遊…

【洋画】『新感染 ファイナル・エクスプレス』--ゾンビ映画のパラドックスを再検討することで、本来のゾンビ映画に近づいている

74点 ゾンビ映画のパラドックスというものがある。あるっていうか、今ボクが考えたのだが。どういうことかというと、世界中に数百はあるだろうゾンビ映画のほとんどにおいて、劇中の登場人物はゾンビを知らないのである。信じていないのではなく、そもそも…

【映画駄話】2017年9月前半公開の、気になる邦画

実はちょっと計画していることがありまして、そのため今年いっぱいは映画館に行く回数を減らして、代わりにDVD鑑賞を増やすことにしています。あくまで今年だけ。 そんなわけで、ここに挙げた作品でも、そんなには観に行けないと思います。それから、監督…

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.09 広島編(後編)--「呉ポポロシアター」で終戦記念日に『この世界の片隅に』を観る

2017年8月15日 広島駅からJR山陽本線で約45分ほどで、呉市に到着する。戦時中は東洋一の軍港と知られ、それらの遺産は今では観光資源として活用されているが、それより何より昨年の大ヒット映画『この世界の片隅に』の舞台として一躍脚光を浴びているのが、…

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.09 広島編(前編)--「横川シネマ!!」の椅子は心地よい

2017年8月14日 東京駅から新幹線で約4時間。朝一で出発すれば広島も昼前には到着できる。広島駅から山陽本線に乗り換えて5分ほどで、横川駅(「よこかわ」ではなく「よこがわ」。峠の釜飯とは無関係)に到着する。今回の目当ての映画館があるところだが、…

【邦画】『蠱毒 ミートボールマシン』--伏線の回収の仕方が笑えるスプラッターホラー

67点 「蠱毒」とは、ヘビやサソリやクモといった生物をひとつの壺の中に入れて互いを食い殺させ、最終的に残った一匹を食べるか食べさせるという古代中国の呪術。自分が食べて最強になるとか、嫌な奴に食べさせて1週間以内に死なすとか、効用はいくつか説…

【邦画】『関ケ原』--義を重んじる誠実な男が、狡猾な戦略家に痛めつけられ敗北する話

54点 この映画、いろいろと違和感を覚える箇所が多い。とにかく気になるのが、たびたび登場する西暦と場所を示した字幕。「1597年。大阪、伏見城。」みたいな感じで、謎の「。」が入っている。何なの、これ? あと、この話は「後世の人物が関ケ原について…

【洋画】『ワンダーウーマン』--アメリカ人は、ダイアナの主張する悪の存在を共有できてしまうのだろうか

55点 海外には一度も行ったことが無いし、日本のものに比べれば海外の映画や小説に触れている機会も圧倒的に少ない。海外で生まれ育った知人もほとんどいない。だから国民性の違いとかなんとか全く分からないのだが、それでも気になる。本作『ワンダーウー…

【映画にがおえ】ゼンデイヤ@『スパイダーマン:ホームカミング』

1996年アメリカ生まれの女優、歌手。コメディドラマ『シェキラ!』の主演により注目を集める。2017年公開の『スパイダーマン:ホームカミング』で主人公たちのクラスメート、ミシェルを演じる。

【アニメ】2017年放送のアニメレビュー『幼女戦記』『AKIBA'S TRIP』『武装少女マキャヴェリズム』

どうも年だからか「TVアニメを毎週30分ずつ見る」ということができなくなっている。次の週を迎えた頃にはストーリーもあんまり覚えていなくて、億劫になって途中から見なくなる傾向がある。別につまらないわけじゃないのに。そんなわけでHDDレコーダーに「途…

【邦画/アニメ】『山村浩二 右目と左目でみる夢』--不思議な心地よさがあるアニメの特集上映

62点 山村浩二という名前を聞いて、どれくらいの人が「ああ、あの人ね」と解ってくれるのだろうか。「ほら、『頭山』の人」と言えば、少しは増えるだろうか。かくいうボクも、『頭山』と言われて初めて思い当たった口であり、恐縮するしかないのだが。

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.08 香川編(後編)--「イオンシネマ綾川」と、ことでんと、金毘羅山と

さて、香川県民の重要な足なのかどうなのかよく知らないが、琴平電鉄(ことでん)というローカル線が走っている。そのことでんとイオンシネマによるキャンペーンみたいなもので、ことでん1日乗り放題+沿線のイオンシネマで映画1本無料+ミニポップコーン…

【47都道府県すべての映画館で映画を観る企画】Vol.08 香川編(前編)--「ソレイユ」のロビーには応接スペースがあった

「ソレイユ」は、雑居ビルの4階に「ホール・ソレイユ」、地下1階に「ソレイユ・ツー」という、計2つのスクリーンを持つ映画館。2階と3階がテナント募集中でがらんとしているため、ビル全体に怪しさが漂っていた。

【TV】爆笑問題・太田光が1週間に笑いを取った回数は49回だった

たしか2年くらい前の年末のTBSの深夜の特番で、1年間に放送されたバラエティ番組をすべてチェックして、出演者が笑いを取った数を集計してランキングにして発表するというものがあった。とんでもない手間がかかるせいか、それっきり放送されていない。 た…

【邦画/アニメ】『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』--川村元気がシャフトに対して言わなければならなかったこと

45点 本作をレビューするうえで、非常に大きな問題が横たわっている。ネタバレ防止を掲げるには、ストーリー説明は冒頭から4分の1までという一般的見解がある。したがって、本作の場合は最初の駅のシーンあたりまで、が妥当だろう。だが、それ以降に触れ…

【映画駄話】2017年8月後半公開の、気になる邦画

・観る 『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(8/18 公開) 岩井俊二の青春ドラマを監督:新房昭之、脚本:大根仁という布陣でアニメ化。偏見なんだけど、新房昭之とか大根仁が好きな人って、岩井俊二のこと嫌いそうだな。もちろんアニメは観るし期待…

【洋画】『スパイダーマン:ホームカミング』--「自分がスパイダーマンだ」という承認欲求が、ピーターには希薄である

73点 例によってアメコミに詳しくなく、旧作も記憶に残っていないため、まっさらな気持ちで観た。というわけで旧作との違いとかはよくわかりません。マーベルを全く知らない人でも理解できるような配慮には感服する。それでも『スター・ウォーズ』だけは誰…

【邦画】『花に嵐』--映画への自意識がないからこそ、映画を解体できる

63点 元々は映画学校の卒業制作で撮られていたが間に合わず、のちに完成させたという自主製作映画。PFFアワード2016準グランプリ、カナザワ映画祭2016の観客賞など、けっこうな評価を集めている。

【邦画】『海辺の生と死』--満島ひかりが体全体で表現する「世界に対する小さな抵抗」

67点 時は太平洋戦争末期の昭和19年。奄美の小さな島(加計呂麻島)に、海軍特攻隊が駐屯してくる。子供たちが通学路に使っている山道を一方的に封鎖する朔中尉(永山絢斗)に無言で戸惑う、小学校教師のトエ(満島ひかり)。そんな印象の悪い出会いから少…

【邦画】『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』--三池崇史監督は「ちょっと人工的な空間」を創り出すのが非常に巧い

59点 撮影所のセットだけではなく、屋外のシーンではロケもふんだんに行われている。近世ヨーロッパの古城や街並を参考にしたと思われる遠景をCGで合成しているのだろう。現実の日本とはちょっとズレているパラレルな舞台を演出している。三池崇史監督は…

【洋画】『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』--無関係なものを強引に絡めるだけでは、何も生まれない

55点 かつてメソポタミア文明が栄えていたイラクの地中奥深くで、古代エジプトの王女の棺が発見される。って、高校生の時にちゃんと世界史の授業を聞いていた人なら、この導入で唖然としないか。エジプト文明とメソポタミア文明は交流はあったそうだが、で…

【映画駄話】2017年8月前半公開の、気になる邦画

はい、半月に一度の気になる邦画を挙げてみようのコーナーです。

【邦画】『心が叫びたがってるんだ。』--「ちゃんと言葉にしないと伝わらない」という、映画を否定するメッセージ

61点 本来は、アニメと実写の違いについて考えなきゃいけないんだろうけど、これくらい同一にしちゃったら、考察する余地もなくなる。しかしなんでたった2年前の記憶にも新しいアニメを、そのまんま実写化したのか。アニメが生理的に無理な人向けか。そう…

【邦画】『東京喰種 トーキョーグール』--主人公が「どちらでもある存在」であることに、あんまり意味がない

55点 見た目は普通の人間だが、実は人間を食す別の生命体である喰種(グール)。そんな人間をも超えて弱肉強食の頂点となった存在が秘かに生息する東京が舞台。大学生の金木(窪田正孝)は、グールの臓器を移植されたことで、半分人間・半分グールという、…

【邦画/アニメ】『劇場版 生徒会役員共』--久々の、TVアニメと全く同じことをやっているだけの劇場版

47点 久しぶりに、やらかしたアニメ映画を観てしまった。単刀直入に言うと、TVアニメと全く同じことをやっているだけなのだ。最近のTVアニメの劇場版は、とりあえずスクリーンにかかるということはどういうことかは考えているからねえ。大きなTV画面…