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【邦画新作】『恋わずらいのエリー』ネタバレあり感想レビュー—無自覚系主人公が周囲の人々を成長させる、学園ラブコメらしくない構図

これまで何百回も見た学園ラブコメのテンプレートで形作られたような冒頭で始まるが、意外と面白かった。理由のひとつは近江(演:宮世琉弥)のキャラクター造形で、陰ではプレゼントされたクッキーを蔑ろにするような、ストレートに性格が悪いやつなのであ…

【邦画新作】『コーヒーはホワイトで』感想レビューーーそんなトリックがまかり通るならば全てのミステリ作家は廃業せねばなるまい

先に言うと、いつも通りの低予算邦画のクオリティなのだが、なぜか妙に惹かれてしまった。その理由のほぼ全ては、主演の加藤小夏にある。

【邦画新作】『熱のあとに』感想レビュー—その場の状況に応じて白樺湖は様々な顔を見せる。統一感は無く。

愛したホストを刺して殺人未遂の罪となった沙苗(演:橋本愛)。その6年後、刑期を終えた沙苗は、知人の代理でお見合いにやってきた健太(演:仲野太賀)と結婚する。白樺湖のほとりのペンションだった建物で一緒に暮らし始める2人。

【邦画新作/ドキュメンタリー】『映画 ○月○日、区長になる女。』感想レビュー—ジャーナリズムでもプロモーションでもないこれは一体何なのか

阿佐ヶ谷の自宅が道路拡張計画により立ち退きされる予定だと知って驚いたペヤンヌ監督。調べてみると、どうも田中良区長(当時)が杉並区のあちこちに大きい道路を作ろうと強行しており、阿佐ヶ谷だけでなく西荻窪や高円寺でも反対運動が行われている。

【新作邦画/アニメ】『劇場版 SPY×FAMILY CODE:White』感想レビュー—大人になり過ぎてしまった我々には、もはや『SPY×FAMILY』を純粋に楽しむことができない

スパイのロイド(声:江口達哉)と、暗殺家業のヨル(声:早見沙織)は、身分を隠すために表向きは偽りの夫婦を演じている。家族を偽装するために孤児院から女の子・アーニャ(声:種崎敦美)を引き取り、2人の子供として育てている。

【邦画】『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』感想レビュー—実在の地域を勝手に敵に仕立て上げて醜く描写するのダメでしょう

埼玉解放戦線のトップ・麻実麗(演:GACKT)は、横のつながりのない埼玉の5つの路線をつなげるべく武蔵野線を構想し、発展のために越谷に海を作る計画を持ち出す。

【邦画】『唄う六人の女』レビュー—重厚で幻想的な異空間を構築しておいて、最終的なメッセージが「自然を大切に」って

フォトグラファーの萱島(演:竹野内豊)の元に、親が離婚して以来絶縁状態だった父(演:大西信満)が亡くなったとの連絡が入る。後処理のため、子供の時に母親ともに出ていって以来の、かつての自宅を訪れる萱島。

【邦画】『女子大小路の名探偵』感想レビュー—鬼畜すぎる剛力彩芽と無能すぎる愛知県警、そして露骨に宣伝されるダイハツの車

岐阜県柳ヶ瀬のナンバーワンホステス・美桜(演:剛力彩芽)は、その日も常連客の弁護士・望月(演:今野浩喜)に言い寄られていた。望月はスポーツカーを購入したらしく美桜をドライブに誘うも、美桜からは低燃費でABS搭載の庶民的な車が好みだと言われる。

【邦画】『白鍵と黒鍵の間に』レビュー—冨永昌敬監督は、ひとつの時代を現実から切り離して閉じ込める

昭和63年の銀座。時と場所だけで禍々しさを感じるわけだが、ジャズピアニスト志望の博(演:池松壮亮)は、その日も安いキャバレーで酔っ払いを相手にピアノを演奏していた。そこにふらりと現れたチンピラ風の”あいつ”(という役名、演:森田剛)から、『ゴ…

【小説】最近読んだミステリレビュー--『十戒』『私雨邸の殺人に関する各人の視点』『しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人』

最近読んだミステリ小説3作のレビューです

【邦画】最近観た邦画レビュー--『スイート・マイホーム』『ミステリと言う勿れ』『アリスとテレスのまぼろし工場』

最近観た邦画3作のレビューです

【邦画】『禁じられた遊び』感想レビュー—中田秀夫監督作にしては珍しく「不条理」が論理的に形成されていた

大企業に勤める伊原直人(演:重岡大毅)は、妻の美雪(演:ファーストサマー・ウイカ)と息子の春翔(演:正垣湊都)との3人家族で、庭付きの一軒家で幸せに暮らしている。しかしある日、妻と息子が交通事故に遭い、春翔は心肺停止から奇跡の復活を遂げるも…

【邦画】『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』感想レビュー—映像美は格段に素晴らしいし、人物の内面に徹した物語も悪くないのだが・・・

白岩瑠姫が演じる深川青磁は、学校はサボり気味だが絵画の才能に長けていて、学内では教師を含めて全員から一目置かれている。校舎の屋上を根城にして、いつも1人で油絵を描いているようだ

【邦画】最近観た邦画レビュー--『リボルバー・リリー』『#ミトヤマネ』『春に散る』

最近観た邦画3作のレビューです

【邦画】『Gメン』感想レビュー—とある喧嘩シーンがアクションもカメラワークも最高で、それだけで映画館で鑑賞する価値がある

高校1年生の門松勝太(演:岸優太)は、女子校に囲まれており生徒はモテモテと話題の男子高校に転校する。しかし勝太が入ったのは、窓ガラスは割れて壁はスプレーで落書きだらけの荒れ果てた別館に教室がある、問題児の溜まり場のG組だった。

【邦画/アニメ】『SAND LAND』感想レビュー—鳥山明の無邪気な欲求は意図せずして疲弊した現実社会を露わにする

映画館に入場して驚いたのだが、50名程度いる観客の半数以上が中年男性の1人客であった。公開初日の新宿ピカデリーの昼の回である。夏休み真っ盛りだというのに、子供は数人しかおらず、これは一体どうしたことか。

【邦画】『ミンナのウタ』感想レビュー—なぜ清水崇監督は「GENERATIONS」を主人公にしなかったのか

まず異例なのが、実質的な主演が「GENERATIONS」の誰でもなくマキタスポーツなのである。映画の冒頭、「GENERATIONS」メンバーの小森隼が、ラジオ局の倉庫で35年前に送付されていた怪しげなカセットテープを手にする。

【小説】最近読んだミステリレビュー--『世界でいちばん透き通った物語』『きみはサイコロを振らない』『その謎を解いてはいけない』

最近読んだミステリ小説3作のレビューです

【邦画】『炎上する君』感想レビュー—未成熟な社会への啓蒙は、自らも未成熟にならなければ伝わらないというジレンマ(※ 後半有料)

映画『炎上する君』は、今は亡き高円寺のガード下から始まる。エスニック風の衣装に身を包んだ2人の女性が一心不乱に踊りまくり、周囲に群がる人たちが熱狂している。女性が脇毛を大胆に見せた時に、その盛り上がりは最高潮に達する。

【邦画】最近観た邦画レビュー--『君は放課後インソムニア』『1秒先の彼』『キングダム 運命の炎』

最近観た邦画3作のレビューです

【邦画】『658km、陽子の旅』感想レビュー—日本型ロードムービーの鍵はサービスエリアにあり

日本を舞台にしたロードムービーは難しい。その理由は端的に、細長い島国であることと、人が住んでいる場所に関しては道路交通網が津々浦々まで整備していることにある。

【TV評】『FNS27時間テレビ』—「身内ノリ」が不快なのではなく「身内ノリを押し付けてくる行為」が嫌だったのだ

TV

4年ぶりに完全復活したフジテレビ『FNS27時間テレビ』において、『千鳥の鬼レンチャン』の人気企画「サビだけカラオケ」のコーナー中での、千鳥・大悟の発言である。

【邦画】『神回』感想レビュー—タイムリープのお約束を破壊した本作は、絶望的な現代日本社会を端的に露呈させている

高校生の沖芝樹(演:青木柚)は、文化祭の打ち合わせのために夏休みの教室を訪れる。予定より早く着いたために机に突っ伏して寝ていると、同じく文化祭実行委員の加藤恵那(演:坂ノ上茜)に起こされる。この時、午後1時。

【邦画】最近観た邦画レビュー--『断捨離パラダイス』『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』『君たちはどう生きるか』

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【にがおえ】新しい学校のリーダーズ

新しい学校のリーダーズ スポンサードリンク //

【邦画】『アイスクリームフィーバー』感想レビュー—なぜ、広告出身の監督による映画は、どれも似通っているのか?(※ 後半有料)

なぜ、広告出身の監督による映画は、どれも似通っているのか? いや、この前提が乱暴であることは自覚している。それでも、事前情報ゼロで観た映画に対して「あ、この監督は広告出身だな」と感じた時、それはほぼ100%の確率で正解なのだ。

【邦画】最近観た邦画レビュー--『リバー、流れないでよ』『東京リベンジャーズ2』『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』

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【邦画】『交換ウソ日記』感想レビュー--きちんと練られた話だったからこそ、ある一点がどうしても許せない(※ 後半有料)

個人的に今注目している役者のひとりが、桜田ひよりである。ファッションモデル出身で、丸顔の可愛らしい顔立ちの人であり、主人公の同級生みたいなポジションで学園モノに多く出演しているのだが、なぜかぶっ飛んだ役柄ばかり演じているのだ。

【邦画】最近観た邦画レビュー--『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』『怪物』『水は海に向かって流れる』

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【小説】最近読んだミステリレビュー--『ドールハウスの惨劇』『まだ出会っていないあなたへ』『火蛾』

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